2016 Fiscal Year Research-status Report

ゴールボールの競技力向上を目指したマルチモーダル・ストラテジーボードの開発

Research Project

Project/Area Number	16K01590
Research Institution	独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター)
Principal Investigator	池田知純独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 准教授 (80648923)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	玉井瑞又独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 准教授 (20725965) 垣本映独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 教授 (60447571) 鈴木重信独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 准教授 (60726339) 新家寿健独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 助教 (90726663)
Project Period (FY)	2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords	障害者スポーツ / ゴールボール / マルチモーダル / ストラテジーボード
Outline of Annual Research Achievements	本研究では、視覚障害者スポーツであるゴールボールの競技向上を目的とした支援ツールとして、競技中の選手やボールの位置と動きを取得し可視化するシステムと、可視化した戦略情報と競技空間イメージをチーム内で共有するマルチモーダル・ストラテジーボードを開発することを目的としている。 1年目の28年度は、ステレオビジョンシステムと大量のデータ処理と高度なデータ分析を行うためのパソコンと開発用ソフトウェアを新規に整備した。ステレオビジョンシステムを用いて、既設の室内にて人とボールの動きを計測した。同時に、既存のステレオマイクロホンシステムを用いて、ボールの音を計測した。人のポジショニングや動きを数値データとして取得し、パソコン画面上に表示することはできた。利用者が直感的にわかりやすく、操作しやすいシステムのアプリケーションを作成するまでには至らなかった。そのため、ユーザビリティ評価については28年度は見送った。連携研究者の協力のもと、戦略情報分析やその伝達方法に関する現状と戦略情報の可視化に関するヒアリングを実施した。その結果、現在の状況として、手のひらサイズのミニチュアコート上に紐を使ってボールの軌道や動きを確認していること、コートを1m間隔で区切り、区切り番号でボールが投げられ位置や選手の位置を把握していることなどの情報が得られた。また、競技イメージトレーニングが重要であることもわかった。マルチモーダル・ストラテジーボードを試作する上で必要な情報が得られた。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 3: Progress in research has been slightly delayed. Reason 28年度の研究目的の第一は、戦略可視化システムを構築することであり、計画した機器が整備された。人の動きやボールの動きの情報は取得できた。人やボールの動きを可視化することはできたが、利用者が直感的にわかりやすく、操作しやすいシステムのアプリケーションについては十分に作成できなかったため、ユーザビリティ評価については28年度は見送った。連携研究者の協力のもと、戦略情報分析やその伝達方法に関する現状と戦略情報の可視化に関するヒアリングを実施し、競技の現状やマルチモーダル・ストラテジーボードを試作する上で必要な情報が得られた。
Strategy for Future Research Activity	28年度計画で未達成の部分として、戦略可視化システムの精度評価とユーザビリティ評価がある。戦略可視化システムの精度は、マルチモーダルストラテジーボードによる提示情報と関連していることから、29年度計画では、マルチモーダルストラテジーボードを試作し、戦略可視化システムと統合した上で精度評価を実施する。ユーザビリティ評価については、連携研究者にヒアリングを行い、システムを改善する。
Causes of Carryover	28年度は戦略可視化システムの主要物品の整備を計画したが、想定していたステレオビジョンシステムによる開発コストが計画時より高くなる恐れがあったことから、整備する物品を見直した。また、選手によるユーザビリティ評価を行うまでには至らなかったため、旅費が必要とならなかった。
Expenditure Plan for Carryover Budget	29年度は主要物品としてマルチモーダル・ストラテジーボードの試作に必要な物品（見積額　約100万円）の購入を計画している。29年度の使用額と合わせて、主要部品、消耗品、旅費、学会参加費などに使用する。