2022 Fiscal Year Annual Research Report
Characteristics of motor control and learning of motor skill underachievers in terms of degree of freedom
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16K01614
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
古田 久 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (80432699)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2023-03-31
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Keywords | 運動不振 / 自由度 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も新型コロナウイルスの感染状況が十分に改善されず当初予定していた実験を全く遂行することができなかったため,本年度の主な研究実績は,埼玉大学教育実践フォーラム2023(令和5年2月18日)でのラウンドテーブルプログラム「運動が苦手な児童・生徒に対する配慮と指導を考える」を主催したのみであった。その概要は下記の通りであった。 まず背景として,学校の体育授業において不器用等の理由により運動を苦手とする学習者をいかに支援するかについての関心が高まっていることに言及した。 次に,小学校学習指導要領(平成29年告示)解説体育編の「運動(遊び)が苦手な児童への配慮の例」の分析結果について言及した。運動は「個人」、「課題」、及び「環境」の3つの相互作用によって組織化される(Newell, 1986)。近年のDCD研究では、運動の不器用さの改善策として過程志向と課題指向の2つのアプローチがあるとされているが、これらのうち、過程志向的アプローチは「個人」に、課題指向的アプローチは「課題」と「環境」に着目しているといえる。この考えを、「運動(遊び)が苦手な児童への配慮の例」に当てはめ、その多くが「課題」と「環境」に着目した課題指向的アプローチに立脚していることを示した。 そして、運動が苦手な児童・生徒に対する配慮と指導を考える視点・手がかりとして、①運動課題と「つまずき」の分析、②恐怖心、③受容感、④教師の指導観・マインドセットの4点を挙げた。特に①の運動課題と「つまずき」の分析は、本研究課題で扱っている運動の自由度の凍結と解放を促す練習方法の開発という観点から重要であることに触れた。 その後、本学附属小学校及び附属中学校の先生方から、体育授業において運動が苦手な児童・生徒に対する配慮と指導で気をつけている点について発表してもらい、全体で意見交換を行った。
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Research Products
(1 results)