2019 Fiscal Year Annual Research Report
A study of the relevance to teacher's verbal interaction during physical education classes in elementary schools
Project/Area Number |
16K01618
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
上原 禎弘 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (80552380)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小学校 / 体育授業 / 学習成果 / 教師の言語的相互作用 / 品詞分析 / バスケットボール授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,体育授業において学習成果を高める教師の言語的相互作用の適切性である「いつ,どこで,だれに,何を」発言すればよいのかを究明するものである。先行研究において,小学校高学年の走り幅跳び授業を中心としたクローズドスキル教材においては教師の言語的相互作用の仕方,すなわち<体育授業の文法>の存在が明らかにされている。 本研究では,小学校高学年(5・6年)を担任している6名の教師に,同一の課題解決的プログラムによるバスケットボールの授業(オープンスキル教材)を行ってもらい,学習成果(態度得点)を顕著に高めた学級とそうでない学級の逐語記録を品詞により分析し・検討した。その結果,一単位授業における課題把握場面と課題解決場面における上位群と下位群のIW品詞の使用頻度を比較した結果,双方の場面では名詞(身体部位),名詞(空間),名詞(時間),代名詞(人称),形容詞(対比),副詞(疑問・強調・仮定),副詞(程度)の7種類の品詞において,課題把握場面では名詞(動作)と感動詞(肯定的)の2種類の品詞において,課題解決場面では名詞(人名),形容詞(肯定的)助詞(文末終助詞)の3種類の品詞において,それぞれ上位群の方が下位群に比して使用頻度の多い結果であった。これらより,先行研究で示された学習成果(態度得点)を高める教師の言語的相互作用の仕方が確認された。さらに,特徴的な品詞を伴う指導技術を逐語記録から抽出した結果,課題把握場面において「児童の発見内容の紹介」と「ゲーム分析の結果の提示」が,課題解決場面において「ゲームフリーズ」と「言語的合図」がそれぞれ認められた。
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