2016 Fiscal Year Research-status Report
発達過程における原風景やスポーツ原体験の連続性に関する検討
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16K01637
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Research Institution | Biwako-Gakuin University |
Principal Investigator |
奥田 愛子 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 准教授 (70556000)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自伝的記憶 / 連続性 / 原風景 / スポーツ原体験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達早期の自伝的記憶(原風景ならびにスポーツ原体験)における後年のスポーツライフに対する連続性について検討するため、自伝的記憶に関する質問紙調査法ならびに面接法をとおして資料収集を図り、分析・検討を加えるものである。 研究実施計画に基づき、本年度は一卵性双生児アスリートの事例検討を通して原風景やスポーツ原体験などの自伝的記憶の後年の競技活動への影響について明らかにしようとした。遺伝的側面や生育環境が類似し、幼少期から長じるまで同じ競技を同じ環境で継続する過程で競技への態度や意欲に異同が生じることとなった一卵性双生児アスリートの自伝的記憶の内容やその意味づけを検討することは、競技活動の推進力としての自伝的記憶の役割を明らかにするとともに、子ども時代のスポーツ活動の在り方を考える上で有益な資料提供となると考えるからである。4組8名の一卵性双生児アスリートの調査面接について、原風景やスポーツ原体験、きょうだい関係などを手がかりに分析を行った。その結果、きょうだい間での競技レベルの高い者の原風景では運動要素を含む力動性の高い内容が報告され、それらは現在の競技へのコミットメントやアスリートしてのアイデンティティとのつながりが窺われるものであった。また、スポーツ原体験の語りからは、幼少期のスポーツ場面での『感動体験』が、その後のアスリートとしての歩みを強く規定していることや、その年代での重要な他者と位置づく『親の関わり』についての自伝的記憶が競技の開始や継続に強く影響していることが考えられた。これらのことから、原風景やスポーツ原体験などへの意味づけの相違は競技への態度や意欲の相違と重なり、それらは双生児間での異なる歩みを生み出す背景となった一方で、その後の競技継続の支えとして位置づいていることも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度研究課題としている運動不振者の自伝的記憶の特徴に関する調査に着手できている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、発達早期の自伝的記憶(原風景ならびにスポーツ原体験)における後年のスポーツライフに対する連続性について検討するため、引き続き3領域での研究対象者(双生児アスリート、運動不振者、特徴的な運動実施者)について、自伝的記憶に関する資料収集を図り、分析・検討を加える。
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Research Products
(5 results)