2019 Fiscal Year Annual Research Report
Role of the lower limb muscles and effects of the muscle properties during trunk rotational movements with different loads
Project/Area Number |
16K01651
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 要一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (50345063)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 筋特性 / 回転動作 / 体幹 / 等尺性最大筋力 / 無負荷最大短縮速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、負荷の異なる体幹の回転動作において重要な筋特性が負荷によって変化するかについての知見を得ることを目的として行った。 体幹の回転動作を含む球技経験のある健常男性8名が、質量1kg、2kg、3kg、5kg、8kgのメディシンボールを用いて最大努力でサイドスローを行った。動作をモーションキャプチャーシステムを用いて200Hzで撮影し、合わせてフォースプレートと用いて床反力を2,000Hzで計測した。分析には、筋骨格モデルシミュレーションソフトOpenSim ver.3.3を用いた。Static Optimization Toolを用いて運動中の左右各40の筋コンポーネントの活動水準や筋力を推定した。ここで、全ての筋の等尺性最大筋力と無負荷最大短縮速度の値を、基準モデルの値から±10%変化させたモデルを構築し、これらのモデルについて、Static Optimization Toolを用いて筋活動水準を推定した。筋活動コストをすべての筋の活動水準の2乗和を動作期間全体について和をとったものとして定義した。 筋の等尺性最大筋力を10%増加させた場合、メディシンボールの質量に関わらず筋活動コストは平均で約16%減少し、有意な負荷の影響はなかった。筋の無負荷最大短縮速度を10%増加させた場合、筋活動コストは平均で3-4%減少し、p=0.028で負荷の影響が見られたが、効果量は小さく、実質的な負荷の影響は小さいと考えられた。この結果から卓球と砲丸投げのように負荷が異なるスポーツであっても、体幹の回転動作自体を楽に行うのに重要な筋特性に差はないことが示唆された。この理由としては、下肢の筋は軽い負荷に対する体幹回転動作であっても、その短縮速度が無負荷最大短縮速度と比較して大きくなかった可能性が考えられた。
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Research Products
(1 results)