投球速度の限定要因の解明と投球速度を向上させる体力・動作トレーニングの開発

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K01689
• Research Institution: Ishikawa National College of Technology
• Principal Investigator: 北田 耕司 石川工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70280378)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 投球速度 / 野球 / 投球動作

Outline of Annual Research Achievements

平成28年度において投球時の並進運動パワー，体幹の回旋パワーを測定するマシンを製作し，マシンを利用した測定方法の再現性，妥当性を検証することを目的としている。測定装置はケーブルトレーニングマシンの負荷部分にパワー測定器 (現有設備)を設置することにより,パワーの測定を行う。
1) 投球時の並進運動パワー：投球腕側の大転子部分にマシンワイヤーが来るようにべルトで固定する。セットポジションの姿勢から投球と同様に投球方向側の脚を挙げ，接地するまで並進運動を行う。負荷は低負荷～高負荷まで6種類の負荷で実施し，負荷重量と速度の関係から並進運動における最大パワーを求める。
2) 体幹の回旋パワー： a.椅座位での測定＝投球腕側の肩峰突起部分にマシンワイヤーが来るように固定する。椅座位状態で骨盤は動かさず，肩を最大外旋させた位置からの回旋パワーを測定する。b.立位での測定＝椅座位姿勢と同様にマシンワイヤーを固定する。両足をしっかり地面につけた状態で，肩を最大外旋させた位置からのパワーを測定する。
3) 上肢の連動効率指数：椅座位投球で得られた球速を体幹回旋パワー(椅座位)の値で除したものとする。
現在，ケーブルマシンを組み立て，パワー測定を行う段階まで完成している。並進運動パワーの測定は，投球腕側の大転子部分に，また体幹の回旋パワーは投球腕側の肩峰突起部分にマシンケーブルが来るようにし，ベルトで固定している。しかし，ケーブルと固定ベルトの接合部または固定ベルトそのものの固定が甘く，安定したデータが得られない状況である。そこで，固定ベルトとケーブルの接合部分を改良し，数種類のベルトを試作し，検証している段階である。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在，トレーニングマシンを製作し，パワー測定ができる段階ではあるが，測定時に負荷がかかるケーブルと身体装着ハーネス（固定ベルト）との接合部分に不具合があり，安定した測定結果が得られないことが予想される。より信頼性のあるデータを得るため，ケーブルとの接合部分を数種類試作している。そのため当初の予定より，やや遅れている状況である。

Strategy for Future Research Activity

現在，当初の予定よりもやや遅れているはいるが，固定ベルトとケーブルとの接合部分での不具合は予想されていたたため，スケジュールも少し余裕をもって立てていた。この問題部分が解消されれば平成29年度で十分取り戻せる状況であり，今後も予定通り，進めていく方針である。

Causes of Carryover

今年度，必要な物品等は全て購入させて頂いた。次年度使用額が生じたのは購入予定価格と実質購入価格との差額等によるものとなる。

Expenditure Plan for Carryover Budget

来年度の研究において，不足等が生じた場合に有効的に利用させて頂く予定。