2018 Fiscal Year Research-status Report
ドロップジャンプにおける体幹安定性の力学的検討およびトレーニング効果
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16K01698
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山田 哲 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (00511784)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ドロップジャンプ / 体幹 / 跳躍高 / 地面反力 |
Outline of Annual Research Achievements |
ドロップジャンプ中の体幹の挙動を明らかにするため,成人男性12名を被験者として,30cm, 40cm, 50cm, 60cm高の台から,手を腰に置いた状態と手を後頭部で組 んだ状態でドロップジャンプを行わせた.全身の動作および体幹の挙動を分析するため,左半身14点および脊椎と骨盤に12点の計26点の反射マーカーを貼付し, 左側3方向および背面2方向からビデオカメラ(sampling rate: 120Hz, shutter speed 1/1000s)で撮影した.地面反力計は,踏切地点に設置し,データは ADコンバータを用いて1000Hzでコンピュータに取り込んだ. その結果,垂直地面反力のピーク値は,手を腰に置いた状態での30cmから 60cm高の台からの実施では, それぞれ4001N, 6224N, 6557N, 5561Nであり,手を後頭部で組んだ状態での実施では,それぞれ5195N, 4908N, 5640N, 5803Nであった.踏切中の上後腸骨棘とC7 間の距離の変化は,手を腰に置いた状態での30cmから 60cm高の台からの実施では,それぞれ41mm, 42mm, 42mm, 37mmであり,手を後頭部で組んだ状態での実施 では,それぞれ36mm, 42mm, 48mm, 53mmであった.上後腸骨棘とC7間の 距離の変化は,手を後頭部で組んだ状態での実施の方が手を腰に置いた状態での実施に比べて大きく,特に台高が高い場合に大きかった. 体幹のトレーニングの影響を検討するために4ヶ月間週5回1回あたり20分程度の体幹トレーニングを10名の成人男性に行わせた.トレーニング期間の前後に上記と同様の測定を行なった. トレーニングによるドロップジャンプへの影響および体幹の挙動についての分析は,現在進行中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度の機材導入の遅れによる実験等の遅れが実施の遅れにつながった.共用で使用している機器の使用頻度が,当初予測よりも高くなり,十分に使用時間を確保することが難しくなった. また,個人的に健康上の問題があり,十分に研究を進めることができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
これまで使用頻度が高く,十分に使用時間を確保出来なかった機器を補助する機器を購入することで,分析時間を確保する.キネマティクス的なデータと地面反力データの分析のみであったので,関節トルクや関節力等のキネティクス的なデータを算出し分析を進めるとともに,体幹の変形についてキネティクス的に分析する方法を検討する. また,これまで成果の公開ができていなかったため,学会発表および論文投稿によるアウトプットを行う.
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Causes of Carryover |
予定していた学会での発表が健康上の問題で実施できなかったため,旅費等が使用できず次年度使用額が生じた. 次年度では,発表できなかった内容についても発表し,論文投稿等による公開をするために次年度使用額も含めて使用する.また,遅れている分析を進めるために人件費を使って作業人員を確保する.
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