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2016 Fiscal Year Research-status Report

ブラジルにおける格闘技の意義 ~格闘技観、教育観、娯楽観~

Research Project

Project/Area Number 16K01712
Research InstitutionYokkaichi Nursing and Medical Care University

Principal Investigator

菱田 慶文  四日市看護医療大学, 地域研究機構 地域研究センター, 研究員 (60625862)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中嶋 哲也  茨城大学, 教育学部, 准教授 (30613921)
細谷 洋子  四国大学, 生活科学部, 講師 (60389856)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords総合格闘技 / バーリトウド / 柔術 / 柔道 / カポエイラ / 移民 / ムエタイ / 教育
Outline of Annual Research Achievements

今年度の研究は、ブラジル、タイにおいて実地調査を行った。調査地は、クリチバ、リオデジャネイロの二つの地域とバンコクである。クリチバでは、シュートボクセ―アカデミーを訪問しインタビューを行った。シュートボクセアカデミーは、ブラジルにおける格闘技界の強豪を多数輩出しているジムである。彼らの格闘技観、教育観の概要を掴むことができた。次に、パラナ連邦大学において、カポエイラの指導者による新入生セミナーなどの調査を行った。カポエイラは、現在、ブラジルの身体文化として根付いている。アフリカ系奴隷の伝承として、伝わってきたカポエイラであるが、現在は、学校体育としても見直されるべき身体文化として、ブラジル国内外で広く行われるようになっていることが調査により分かった。次に日本からの移民者が伝承している空手道場に調査を行った。道場の師範にブラジルにおける格闘技の担い手の推移について調査することができた。
リオデジャネイロでは、リオオリンピックの金メダリストのラファエロシウバ選手を指導している藤井裕子氏へのブラジルにおける柔道教育の意義や問題点、可能性などを聞き取ることができた。ファベイラ出身者の柔道選手に柔道を行う意義について聞き取ることが出来た。
タイのバンコクで行われたムエタイの世界大会の調査では、ブラジル人チームは、アマチュア選手の出場はなかった。その組織のレフリー等は、弁護士などのエリートサラリーマンであったが、プロ選手は、職業持たず、スポンサーにより派遣されていた。これらのことから、ブラジル人の職業による格闘技選考などを垣間見ることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現在までの研究は、ほぼおおむね順調に進展していると考えている。ブラジルにおける総合格闘技の名門ジムへのインタビューへの成功。また、格闘技の担い手の教育観などを調査することが出来たからである。総合格闘技(バーリトゥド)は、暴力的なイメージとは、逆にスラムなどでの社会的な救済として無償指導も行っていることも明らかになった。その他、ブラジルにおける格闘技の担い手の変遷については、日本からの移民者にインタビューすることが出来た。カポエイラの文化的な広がりも大枠であるが、調査することができ、カポエイラの身体文化としての特徴を知ることができている。柔道もまたブラジルにおける普及の一環として、スラム街の子どもたちの社会的な救済を行っている。ファベイラ出身の柔道選手や金メダリストのラファエロシウバの姉にもインタビューが成功し、ブラジルにおける柔道普及の意義も概要を掴むことができたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究方策として、今年度もタイのアマチュアムエタイの世界選手権でのインタビューとブラジル(サンパウロ・クリチバ・リオデジャネイロ)での調査を予定している。タイでは、8月にアマチュアムエタイのユース世界選手権が行われるが、ブラジルのユースでは、金銭的に参加することが難しいと考えられる。その為、どのような選手が担い手として参加するのか、彼らの格闘技観を調査したい。また、ブラジルにおいては、同様に現地調査を行い、サンパウロの日系人を中心にインタビューを試みたいと考えている。

Causes of Carryover

前年度、渡航調査の計画を立てていたブラジル滞在期間より短かったため、費用が安くなった。また、中嶋(茨城大学)が渡航調査できなかったために、旅費の予定額が使用できなかった。その分、調査地を増やし、多角的にブラジル人の格闘家の調査を行いたいと考えている。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今年度の使用計画は、ブラジルだけでなく、もう一度、タイへの調査を行いたいと考えている。また、ブラジルでの調査期間をもっと長期に取り、データの入手に時間をかけたいと考えている。また、現地での調査の通訳料やポルトガル語で書かれた文献の入手と翻訳料にも使用したいと考えている。

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Published: 2018-01-16  

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