2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K01754
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
藤本 浩一 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (10287815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千足 耕一 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70289817)
山川 紘 東京海洋大学, 学内共同利用施設等, 客員教授 (80017061)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 海女 / 腰痛 / 鉛玉分散装着 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、腰部へ集中的に装着している鉛玉を効果的に分散させて装着する方法について、“海女からの改善要望を反映した試作品の作製→実使用による評価”というサイクルを繰り返すことによって、安全性およひ潜水パフォーマンスを阻害しない装着方法を開発することを目的とした。さまざまな漁場環境に対応すべく、複数の海女集落において上記サイクルを実施したところ、想定以上の改善要望が挙げられ、また、海女集落同士で改善要望がコンフリクトするケースもあり、困難な状況が多々発生した。今年度における鉛玉分散装着方法の最終版は、腹部のウエットスーツの下にポケットを設け、このポケットに鉛玉を2から3kg挿入して装着するものであったが、今後、さらに改善しなければならない課題が存在している。 さらに、近年では腰痛発症に関連する因子として、身体柔軟度、不規則な食事時間、精神的ストレスなどが挙げられていることから、海女59名を対象として上記の件に関するアンケート調査を実施したところ、まず、本調査における腰痛発症者は74%であり、一般的な勤労者の値である51%と比較して高値を示した。また、身体柔軟度は、腰痛の有無に関与し、不規則な食事時間は、すでに腰痛を発症している者の状態を悪化させる可能性が示唆された。さらに、海女における精神的ストレスは概ね低く、この要因が腰痛発症に影響を及ぼしている可能性は低いことが明らかとなった。このようなことから、海女の腰痛発症には、やはり鉛玉を腰部に集中的に装着していることが、強い影響を及ぼしている可能性が考えられ、本研究において、腰部に集中的に装着している鉛玉を分散して装着する方法を開発することの意義が、さらに強まる結果を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画より、平成28年度の達成目標は困難を極めることが予測されたため、平成28年度の達成目標は平成29年度と同様とし、この目標の達成には2カ年を予定している。平成28年度は想定を上回る困難に遭遇したが、困難に遭遇すること自体は当初から想定済みであったため、困難はあったものの当初計画に照らし合わせて考えると、順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、引き続き鉛玉分散装着方法に関する完成度を高める。また、海女の腰痛に関連する因子をロジスティクス解析を行ってオッズ比にて評価すべく、アンケート調査のサンプル数を増やして行きたい。
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Causes of Carryover |
1.鉛玉を分散して装着する方法に関して、実験当初はベストを使用する予定であったところ、ウエットスーツの腹部内側に鉛玉を入れるポケットを作成して鉛玉を装着する方法に変更したことから、ベストを作成する経費が未使用となった為。 2.上記1.に関連してベスト作成のための打ち合わせ旅費にも未使用分が生じた為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.ウエットスーツ腹部内側の鉛玉ポケット作成経費として、上記(理由)の1.で未使用となった額を使用する。 2.上記1.に関連して、ウエットスーツ腹部内側の鉛玉ポケット作成に係る打ち合わせ旅費として、上記(理由)の2.で未使用となった額を使用する。
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