2022 Fiscal Year Annual Research Report
The establishment of wearing methods for dispersing weight load to reduce lower back pain in commercial breath-hold divers(ama) divers.
Project/Area Number |
16K01754
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
藤本 浩一 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (10287815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千足 耕一 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70289817)
山川 紘 東京海洋大学, 学内共同利用施設等, 客員教授 (80017061) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 海女 / 腰痛 / 鉛玉分散装着 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度も前年度までと同様、COVID-19感染拡大に加えて、2017年より始まった黒潮大蛇行が原因と考えられる大規模な磯焼けの影響でアワビ等の磯根資源が激減し、潜水漁業者自体の出漁機会も消滅・激減したことが大きく影響し、研究遂行が著しく制限された。令和4年度も十分な継続的調査を実施することが困難であったものの、前年度に引き続き三重県志摩市に在住する潜水漁業者を対象とした、ウエイトベストの着用状況に関する調査をウェブ上の入力フォームにテキスト情報として入力してもらう方法に加えて、電話による聞き取り調査も合わせて実施した。今年度の調査では新たに、ウエイトベストの購入に掛かる金銭的負担も、導入の阻害要因となっていることが明らかとなった。すでにウエイトベストを導入済みの漁業者が、近隣の腰痛症状を呈している漁業者へウエイトベストの着用を勧めたいものの、ベストが1着2万円程度であることから、勧めることを躊躇しているケースが複数認められ、仮に勧めたとしても、勧められた漁業者がベストを購入して着用することを金銭的負担により躊躇しているケースが認められた。一方で、家族内において複数名の腰痛症状を有する潜水漁業者が居るケースにおいては、すべての有症状者がウエイトベストを着用していたことから、金銭的な問題は重大な導入の阻害要因となっていない可能性も考えられた。さらに、ウエイトベストを導入済みの漁業者においては、鉛玉を入れたベスト自体が頭部側へずれることを防止する工夫を継続的に実施しており、漁業者から身体へのウエイトベストの密着性向上が期待されるマジックテープを補助的に用いた装着方法の提案がなされ、本方法は導入に関する大きな促進要素となることが予測された。
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