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2017 Fiscal Year Research-status Report

がん教育における養護教諭の役割に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16K01756
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

鈴江 毅  静岡大学, 教育学部, 教授 (70398030)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 谷 健二  静岡大学, 教育学部, 教授 (80115451)
鎌塚 優子  静岡大学, 教育学部, 教授 (80616540)
矢野 潔子  静岡大学, 教育学部, 准教授 (80549163)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsがん教育 / 養護教諭 / インターネット情報 / がん経験者 / 保護者 / 対がん協会 / 教員 / 国際学会
Outline of Annual Research Achievements

1.「がん教育」に関する海外の実情を調査し、情報を交換するために、サンフランシスコ州立大学の担当者と打ち合わせを行った。実際に2017年7月末から8月にかけて渡米し担当者と面会し、病院見学なども予定していたが、先方の都合が悪くなり中止した。しかし、その間アメリカでの一部の実情については情報を収集することができた。
2.愛知県がんセンター中央病院にて、がん専門看護師、がん専門医らを対象として行った、がん教育の実態についての聞き取り調査と、同病院で開催された、がん患者さんのお子さんを対象としたサポートプログラムOne Day Kid’s Program(CLIMBプログラム夏休み特別企画)への参加経験から得られた情報を整理し、質的研究の方法を参考に「子どもに対して行うがん教育について(仮題)」としてまとめを行った。
3.がん教育関係の書籍・文献を入手し内容の検討を行った。また、がん教育に関する海外事情やがん教育および養護教諭に関係する学会の動向など、インターネット上の情報を収集した。また、2017年11月4~5日に仙台市で開催された第64回日本学校保健学会総会にて、がん教育と養護教諭に関する情報を一般演題などから収集し、一部の発表者と意見を交換した。
4.静岡県内の養護教諭を対象にがん教育と養護教諭に関するアンケート調査を行った。「がん教育」への関心・知識・必要性など、コーディネーターや外部講師の役割、研修会の重要性などに関して、質問紙による調査を行った。最終的に134名分のデータが得られた。量的データについては統計的処理を行い、一部自由記述については整理した上でその結果を考察した。
5.がん経験者や保護者への聞き取りに関して、国内外のがん協会に連絡をとり、協力者の獲得調整を行った。また教員への聞き取りに関しては、静岡県内の複数の学校において協力を要請した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

1.海外での取材については、対象とする米国、ヨーロッパ、アジアの各国の状況およびコーディネーターへの連絡などを、取材に先行して情報を収集していたため、実施が遅れている。予定していたサンフランシスコ州立大学での情報収集は、渡航に必要な交通・宿泊の手配、聞き取り調査の対象者・聞き取り場所まで計画していたが、先方の都合で断念せざるを得なかった。次年度に米国も含め数か国に渡航して聞き取り調査を行う。また国際学会に関してはがん教育に特化した学会は少なく、研究期間内に開催される関連学会として広く公衆衛生学、産業衛生学、教育学、がん学会なども含めて、適当な国際学会を検討中である。
2.児童生徒の保護者やがん経験者等へのインタビューについては、協力者が少ないため、取材対象の選定に時間がかかっているため遅れている。教員への聞き取り調査に関しても協力者の選定を行っている段階である。またできるだけ広範囲にわたって調査を行う予定であり、調整に時間がかかっている。その他の協力機関への連絡が不十分であり、調査が遅れている。
3.成果の発表については、愛知県がんセンター中央病院におけるがん専門看護師とがん専門医師への聞き取り調査、同病院において実施しているがんの家族教室やOne Day Kid’s Program参加の経験、養護教諭を対象としたがん教育と養護教諭の関連についてのアンケートによる調査研究、等についてはデータ収集が終了し、まとめている段階である。しかしながら、発表原稿や学術論文としての完成が遅れているため、まだ学会(国際・国内)への発表(口頭あるいはポスター発表)および学術雑誌等への投稿ができていない。

Strategy for Future Research Activity

1.海外での取材については、対象とする米国、ヨーロッパ、アジアの各国の状況およびコーディネーターへの連絡などを、取材に先行して情報を収集し、具体的な日程を決定し、米国およびアジア(台湾あるいは韓国を予定)2か国を訪問し、現地の専門家を対象に情報収集および意見交換を行う。2018年4月29日(日)~5月4日(金)にアイルランドのダブリン市で開催される第32回国際産業衛生会議に参加し、がんの予防やがん教育に関する一般演題、ポスター発表、シンポジウム等に参加し、情報収集及び情報交換を行う。また世界各国の医療や教育の専門家が集合しているので、簡単な連続インタビューを行い、数か国にとどまらず世界各地の多くの国の「がん教育」および「養護教諭」の情報を収集する。
2.がん経験者などへのインタビュー調査は早急に対象者を選定し実施する。公益財団法人日本対がん協会や静岡県対がん協会(静岡市葵区東鷹匠町5-1井花ビル2F)、あけぼの静岡(乳がん経験者やその家族)、ほほえみの会(小児がん患者及び小児がん経験者の親)、オリーブの会(全国のがん患者・経験者団体のNPO法人)などの団体に協力依頼する。また、静岡県内の小学校・中学校へ協力依頼を行い、教員および児童生徒の保護者への聞き取りを行う。
3.調査研究結果については、収集した情報に関して綿密なデータ処理を施し、研究方法を駆使して、早急にまとめあげ、発表原稿や学術雑誌への投稿原稿を完成させる。研究結果の成果発表として各種学会発表や学術雑誌への論文投稿などの具体的作業を行う。発表学会としては、日本学校保健学会や東海学校保健学会などを予定している。投稿先としては、「学校保健研究」「東海学校保健」「地域環境保健福祉研究」などを予定している。

Causes of Carryover

(理由)
海外での取材については、研究期間内に開催される関連学会がなかったり、適切なコーディネーターの選定が進まず取材に先行して情報を収集していたため、それらに関係する費用が次年度となる。児童生徒の保護者や教員、がん経験者等へのインタビューについては、まだ実際の取材が実施されておらず、それらに関係する交通費その他の費用が次年度となる。成果の発表については、まだまとめている段階であり、学会発表や専門学会誌への投稿などができていないためそれらの費用が次年度となる。
(使用計画)
諸外国のがん教育の実態を知り、情報を交換するため、最も適切な国および人物をコーディネートし、複数の外国への取材旅行を行う。ヨーロッパ諸国(英国など)、米国、東アジア諸国(台湾、韓国など)への渡航および現地での専門家への情報交換の機会を確保する。児童生徒の保護者やがん経験者などへのインタビュー調査は複数の人物に協力を依頼し、打ち合わせおよび取材のための交通費等を使用する。まとめた研究成果について、情報の発信として関連した学会(国内・海外)での発表や専門学会雑誌への論文投稿などを行うにあたり、学会参加費や投稿料などに使用する。

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Published: 2018-12-17  

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