2016 Fiscal Year Research-status Report
学校保健と地域保健の連携・協働によるソーシャルキャピタル形成過程に関する研究
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16K01761
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
伊藤 武彦 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (10291973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵子 くらしき作陽大学, 食文化学部, 教授 (60761591)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 学校保健 / 地域連携 / ソーシャルキャピタル / 地域保健推進 / 学校医 / 養護教諭 / 健康増進 / 特別支援教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究ではソーシャルキャピタルを活用した学校保健と地域保健の連携・協働を行う活動自体が、学校を中心とする地域社会(学区等)のソーシャルキャピタルの形成を促進するという仮説を,現在行われている良好実践例に基づいて検証することを目的としている。平成28年度は,実施計画に基づき,以下の点について研究を進めた。 1.「小山町の社会環境の変化に関する地理情報データベースの構築」 静岡県について平成2年~平成22年までの国勢調査のメッシュ統計,ならびに平成17年及び22年の小地域統計(町丁字集計)を入手しArcGIS上に表現することで,データベース構築の基盤整備を行った。 2.「小山町における学校保健と地域保健の連携・協働が成立してきた歴史的過程の検証」 現地を訪問し地域の関係者に研究への協力を依頼するとともに,地域の予備的な調査を行った。また基礎資料として「小山町史」,「小山町史資料所在目録」,「小山町の歴史」などの重要資料の提供を受け,調査の基盤形成を行った。 3.「学校保健と地域保健の連携・協働によるソーシャルキャピタル形成に関する社会調査」 この調査については当年度は準備期間と位置付けていたが,機会を得て教育委員会,小学校及び保健部門の三者について,学校保健における連携・協働に関する聞き取り調査を行い,三者の連携・協働に関する意識などを調べることができた。今後は,この調査における知見をもとにして,本調査(あるいはその予備調査)を組み立てて行こうと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当年度に実施することとした3項目について,1については地理情報システムを構築するためのもっとも基礎となる部分を構築できた。しかし今年度得られた情報は,学校保健統計の学区別肥満児童割合のような数値的ないし量的情報よりも,聞き取り調査結果のような質的情報の方が多く,現段階では地図上に表現しにくいものであるので,平成29年度以降は意識して数値情報を収集していこうと考えている。2については小山町の厚意により大変貴重な史料を得て小山町の歴史に関する理解が進んだが,学校保健に絞っていえば,まだ収集すべき資料は多いと考えられる。3については,小山町教育委員会,小学校及び町の保健部門の協力により学校保健における連携・協働について予定していた以上の調査を行うことができた。以上を総合して概ね順調であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度以降については,基本的に当初計画に沿って研究を進めて行こうと考えている。特に,幼稚園(こども園,保育園を含む),小学校,中学校の学校保健等における現場の連携・協働については,他の地域ではあまり経験しない実践例に接したので,その点を手掛かりに,良好実践例がソーシャルキャピタルの醸成を促進しているという仮説を立証できるような調査を心が得たいと考えている。また,社会調査については同町で先行して進められている調査の結果を踏まえつつ,より充実した調査計画を作成して今後の調査に臨みたい。
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Causes of Carryover |
地理情報システムに搭載するための基盤的データについて,2段階に取得することを考慮したために,物品費が想定を下回った。また,調査準備については,当初計画と若干異なる形で研究が進んだために,成果を得つつも,支出が想定を下回ったことによる。以上が主な理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度においては,地理情報システム搭載用のより高度なデータを取得することを考えており,またソーシャルキャピタルについてこれまでに蓄積された文献を一層取得する必要を認めているので,そのために発生する費用に充てるとともに,社会調査の準備及び実施のための費用を中心に使用したいと考えている。
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Research Products
(2 results)