2018 Fiscal Year Annual Research Report
Long-term Effect of a Resident-based Program to Promote Health and Prevent Care Dependency by Creating Community Activities for Elderly
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16K01770
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
芳賀 博 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (00132902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 裕人 東北文化学園大学, 健康社会システム研究科, 教授 (40415493)
佐藤 美由紀 佐久大学, 看護学部, 教授 (80550318)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アクションリサーチ / 住民主体 / 地域活動 / ボランティア活動 / 地域のつながり / 介護予防 / 健康づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は札幌近郊A市における住民主体により創出された地域活動促進プログラムの長期的な健康増進や介護予防への効果、地域のつながりづくりへの波及効果さらには、活動の課題についても明らかにすることを目的としている。2016年度には、介入地区と対照地区の60歳以上の高齢者を対象としてアンケート調査を行った(回収率68.2%)。2017年度には、アンケート調査の結果を分析するとともに、介入地区における活動のリーダー(6名)と活動への参加者(5名)へのグループインタビューを行い、それぞれのグループごとに活動の効果と課題について質的に分析した。また、2018年度は、A市から提供された介護保険データにより、介護認定への効果を分析するとともに、同年9月に発生した胆振東部地震に際し、普段の地域活動がどのように機能したかについて住民を対象にグループインタビューを実施した。 その結果、介入地区で創出された7年間の地域活動の長期効果として地域高齢者の社会参加や生きがい感の低下を抑制すること、地域のつながりを強めることが示唆された。介護保険データの分析では、介入地区の男性において対照地区より介護認定率は比較的低く維持されていたものの、介護認定の新規発生に限ると累積非認定率には両地区で差はなかった。介入地区における活動のリーダーと活動への参加者へのグループインタビューの分析では、活動のリーダーは地域での話し合いの土壌が醸成され、地域の課題解決力が高まったことを誇りに思っており、活動への参加者は、心身の健康に効果があると実感し、活動が高齢者や子どもへの声かけにつながるなど住民との関係性にも波及していることを実感していた。また、活動でのつながりが、災害時にも機能していることが確認された。一方、リーダー、参加者とも活動参加者の高齢化や固定化を課題にしていた。
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Research Products
(5 results)