2018 Fiscal Year Research-status Report
特定健診ビッグデータを活用したヘルスサポートシステムの構築とデータヘルスの推進
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16K01793
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
西村 治彦 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (40218201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮内 義明 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (70410511)
水野 由子 (松本由子) 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (80331693)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ヘルスケア情報科学 / データヘルス / 医療福祉 / データサイエンス / 特定健康診査 / メタボリック症候群 / 情報工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではこれまで、特定健診ビッグデータに対応したベイジアンネットワークのための健診項目構成の検討、特定健診ビッグデータからの個人経年データのマッチングと抽出法の検討、更に、特定健診ビッグデータ対応ベイジアンネットワークのモデリングを行ってきた。これらの検討結果を踏まえて、実効的なヘルスサポートシステムの構築及びプロトタイプの試験運用とその評価に進むことになるが、本年度は、それに向けての前段的取り組みとして、小規模データに対して一連のチェックを具体的に実施し、大規模データ時に想定されるシステム及び運用上のボトルネック等について吟味した。 個人経年データのマッチングと抽出に関しては、保険者番号・記号番号・生年月日・性別から生成したハッシュ値と氏名・生年月日・性別から生成したハッシュ値の2つを実際のデータに適用し、保険者が提出する際の形式の不揃いや入力ミスの発生がどの程度含まれるかや、データクリーニングの必要性などについて評価した。個人経年データの作成は生活習慣と検査結果の因果関係とその影響の時差を評価するうえでも大切なポイントとなる。また、ヘルスサポートシステムでは、積極的支援,動機づけ支援,情報提供,及び保健指導対象外の各レベルに関するリスクと生活習慣因子項目との関係性が的確に抽出・評価できねばならない。そこで、特定保健指導の階層レベルを含む統合型ベイジアンネットワークによる実際のデータに対する結果を、同データに対する従来の統計解析手法に基づく結果と比較検討し、その実効性を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遅延の理由は、研究で使用する対象データの追加確保とデータ利用環境の整備に想定以上の時間と手間を要したことによる。具体的には、データ提供側での手続きとデータ加工の段階でこれまでの承認プロセスが変更されたこと、及び研究実施場所でのデータ使用に際してセキュリティルーム等による情報セキュリティ上の厳格化が求められたことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に従い、次年度はこれまでに得られた成果と知見に基づき、更に特定健診ビッグデータ対応ベイジアンネットワークによるヘルスサポートシステムの構築とその評価に取り組む。
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Causes of Carryover |
本年度予定していたデータ処理・アプリ開発を次年度に回したため、データストレージ整備費用や作業補助者への人件費等が次年度使用となった。
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