2016 Fiscal Year Research-status Report
閉じこもりの心理的バリア解消に向けた家族と共に取り組む包括的支援プログラムの開発
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16K01796
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
山崎 幸子 文京学院大学, 人間学部, 准教授 (10550840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藺牟田 洋美 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (60250916)
藤田 幸司 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 特任助教 (40463806)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 閉じこもり / 地域高齢者 / 介護予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の閉じこもりは要介護状態のリスクファクターであり、各地域で介護予防事業が実施されているが有効な介入手法は未だ確立されていない。本研究ではこれまでの調査から閉じこもりには外出に対する心理的バリア(心理的阻害感)が影響する可能性を解明し、閉じこもりの改善にはこのような心理的バリア解消のためのアプローチが有用であることを検証することを目的とした。 初年度は、閉じこもりや閉じこもり予備群にある高齢者に対するインタビュー調査を行うためのフィールドとの交渉、対象者抽出を実施した。またこれに伴う要因解明のための文献研究を実施した。2017年秋口に調査対象フィールドを決定し、プレ調査を実施した。これまでの町内の閉じこもりの出現割合などについて検討し調査対象者の年齢制限について検討した。 2017年3月に秋田県A町の保健センターと協議し、3地区の民生委員協議会にて家に閉じこもりがちであるといった気になる高齢者の情報を収集した。住民からの情報では、家に閉じこもりがちである高齢者の他に、外出はしているが外に出ることに億劫さを感じている高齢者、また、精神的な落ち込みが見られる高齢者に関する情報を得た。得られた情報から閉じこもり高齢者、あるいは、閉じこもり予備群と認められるかどうかの選定を行なっている。さらに地域の閉じこもりがちな高齢者を抽出するため、地域包括支援センターの職員に加え、自殺予防対策に関わり地域の見守りを続けているボランティア団体、地域の健康推進委員に対する説明会を実施し、実情に即した閉じこもり高齢者の抽出を図る予定ある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
閉じこもり高齢者の抽出において、自治体のみならず地域住民からの情報収集が不可欠であることから、安易な質問紙調査でスクリーニングする手法を取らず、民生委員を主とした地域住民から閉じこもりがちな高齢者の情報を得る手法へと変更したため、ケースごとの抽出となり時間を要したことに起因する。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに民生委員協議会にて情報収集を行なっており、また自治体からも強い協力が得られていることから、夏頃には予定していたインタビュー調査が完了する予定である。要因抽出の分析を早急に行い、秋口には量的調査を実施する。そのために、調査協力者の養成を行う。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査、及び、地域住民への悉皆調査について半年遅れで次年度に繰り越したため、調査にかかる費用を今年度使用していない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
半年遅れで調査を完遂する計画であり、今年度に滞りなく使用する予定である。
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