2017 Fiscal Year Research-status Report
骨髄間葉系幹細胞の多分化能を応用した再生血管の耐圧・耐久化と骨髄脂肪変性の予防
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16K01836
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
加藤 洋一 順天堂大学, 医学部, 教授 (00231259)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨髄脂肪変性 / 骨髄間質細胞 / マクロファージ / 分化 / 細胞内Ca濃度 / cyclic AMP / リポポリサッカライド / CD204, CD36 |
Outline of Annual Research Achievements |
(A) 高濃度の[Ca2+]oが脂肪細胞数への影響を「骨髄、内臓脂肪および皮下脂肪」由来の間葉系幹細胞を用いて比較検討した。間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化過程における細胞外カルシウムイオン濃度[Ca2+]oの作用; 「骨髄、内臓脂肪、皮下脂肪」由来間葉系幹細胞をそれぞれ複数の[Ca2+]o(1.8 mM‐10.8 mM)を用いて培養。オイルレッドO法を用いて脂肪細胞数と細胞質内脂肪量、GPO-DAOS法にて細胞外分泌(培養液中)TG量を測定し、総体的な脂肪化を定量した。 (B) 脂肪細胞数増加のメカニズムとして、間葉系幹細胞の増殖促進、間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化促進、分化した脂肪細胞の増殖促進など、[Ca2+]oがどのように関与しているかを検証。(B)-1 間葉系幹細胞および分化脂肪細胞の増殖に対する[Ca2+]oの作用; 脂肪細胞分化マーカーとしてPPARγや C/EBPαを用いた。マウスの内臓脂肪・皮下脂肪を用いてRT-PCR法およびウェスタンブロット法を用いて定量。(B)-2 間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化に対する[Ca2+]oの作用; [Ca2+]oが間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化を促進するかどうかを、(B)-1の方法を用いて検討した。 (C) [Ca2+]oが脂肪細胞数を増加させるシグナル伝達経路の同定。(C)-1 [Ca2+]o濃度の変化に伴う細胞内カルシウムイオン濃度([Ca2+]i)の変化; Calcium Imaging(Fura-2法)を用いて、[Ca2+]oを変化させた時の[Ca2+]i変化を検証。(C)-2 Ca受容体、Caチャネルの発現; (B)にて明らかにした細胞について、CaSR、L型Caチャネル、T型Caチャネル、transient receptor potential(TRP)チャネルなどのmRNA発現をRT-PCR法にて確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨髄幹細胞の脂肪細胞への分化における細胞内Ca濃度の影響、cAMPの関与及び、LPSによる骨髄マクロファージの活性化に関するCD204, CD36の役割に関しては、論文として発表できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在骨髄マクロファージの細胞内Ca濃度と分化の関係、骨髄脂肪変性に対する骨髄マクロファージの役割の解明について研究を推進している。
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Causes of Carryover |
次年度以降 transgenic mouse を用いた in vivo の実験が始まるため
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Research Products
(2 results)