2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of octanoylated ghrelin secretion mechanism targeted towards regulating appetite and obesity
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16K01848
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
仮屋薗 博子 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (20437958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大磯 茂 長崎国際大学, 薬学部, 准教授 (40513106)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オクタノイルグレリン / AGS-GHRL8細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト胃がん細胞AGSの遺伝子改変によって作製したグレリン安定発現細胞AGS-GHRL8を用い、肥満制御への応用に向け、摂食亢進活性を示す活性型(オクタノイル)グレリンの分泌抑制物質の探索及び分泌抑制機構の解明を試みた。 AGS-GHRL8細胞に長鎖脂肪酸受容体GPR120、エステル結合の加水分解酵素CES2、アシル-CoA合成酵素ACSL3およびACSVL1のmRNAが発現していること、抗肥満作用が報告されているトリテルペンのオレアノール酸および脂肪酸のドコサヘキサエン酸エチル(DHA)がAGS-GHRL8細胞のオクタノイルグレリンの分泌抑制作用を有することを見出した。 オレアノール酸のカルボキシ基がメチル基に置換されたβ-アミリンは、AGS-GHRL8細胞のオクタノイルグレリン産生に有意な影響を及ぼさなかったことから、オレアノール酸構造中のカルボキシ基がオクタノイルグレリンの分泌抑制に役割を果たしていると考えられた。 DHAは、グレリン分泌への関与が報告されているGPR120 のアンタゴニストAH-7614の存在、非存在にかかわらず、AGS-GHRL8細胞の培地中オクタノイルグレリン濃度を低下させたことから、DHAによる分泌抑制にGPR120を介した機序はないと思われた。アシル-CoAの生成反応を測定原理に利用している遊離脂肪酸検出キットを用いた検討により、CoAとの結合体生成を介する機序が示唆された。すなわち、AGS-GHRL8細胞に取り込まれたDHAは、CES2によるエステル結合の加水分解を受けた後、ACSL3またはACSVL1によりCoAとの結合体を生成することにより、オクタノイルグレリンの産生に必須のオクタノイルCoAの生成を抑制し、オクタノイルグレリンの産生・分泌を抑制した可能性がある。
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Research Products
(4 results)