2017 Fiscal Year Research-status Report
子どもの非認知能力を育てるスポーツ経験の量的・質的検討
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16K01864
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
奥田 援史 滋賀大学, 教職大学院, 教授 (10233454)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | スポーツ経験 / 非認知能力 / 危機経験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、スポーツ経験の非認知能力への影響について検討することである。本研究では、スポーツ経験を危機経験(迷い悩んだ経験と悩みへの対処行動の経験)として取り上げていることが特徴である。 昨年度は、本テーマに関する研究成果を整理したあと、全国レベル相当の運動部所属の高校生を対象として、スポーツ経験と非認知能力に関する質問紙調査を実施した。スポーツ経験に関する調査は、スポーツ場面における危機経験(危機尺度、探求尺度、自己投入尺度)の内容で構成した。同時に、日常生活場面における危機経験についても調査を実施した。一方、非認知能力はビッグファイブ性格テストを利用した。 今年度は、調査データを共分散構造分析の手法にて検討し、研究成果をまとめ、発表した。その結果は、次のように集約される。1)日常生活経験よりも、スポーツ経験の方が非認知能力への影響は大きい。2)スポーツ経験から非認知能力においては、男性の方が影響が大きい。3)スポーツ場面での危機経験の中でも探究経験が非認知能力への影響が大きい。4)スポーツ経験は、外向性や情緒不安定性の非認知能力への影響が大きい。 また、もうひとつのアプローチである双生児調査を実施した。ここでは、スポーツ経験のある一卵性双生児6組(そのうち全国大会上位レベルを含む)が対象であった。双生児の卵性は既存の調査票を用いた。スポーツ経験に関する面接調査と、非認知能力、等に関する質問紙調査を実施し、一部の成果については発表した。さらに、双生児調査は進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査実施、成果発表、等は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、質問紙調査の結果を発表するほか、双生児調査対象者数を増やして調査をし、成果発表を実施する。
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Causes of Carryover |
体調不良のため学会参加ができなかったことや、分析ソフトを購入しなかった、等の理由がある。
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Research Products
(3 results)