2018 Fiscal Year Annual Research Report
Quantitative and qualitative analysis of the sports experience to develop the noncognitive skills of the child
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16K01864
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
奥田 援史 滋賀大学, 教職大学院, 教授 (10233454)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | スポーツ参加 / 非認知能力 / 危機経験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、意欲、勤勉性、協調性、情緒安定性などの性格スキルを表す「非認知能力」が、どのようなスポーツ経験を通して形成されるかについて検討する。スポーツ経験内容として危機経験(悩み工夫した経験)を取り上げ、危機経験には「競技成績」「怪我」「競技継続」「チームメイトとの関係」「指導者との関係」「チーム運営」(竹之内ら、2012)がある。また、非認知能力は性格スキルと称され、ビッグファイブ性格特性が指標とされる。この特性には「外向性」「情緒安定性」「開放性」「勤勉性」「協調性」がある。よって、スポーツ経験と非認知能力の相関分析の結果から、本研究の目的を導くこととなる。今年度は3カ年の研究最終年度として、研究全体の総括として研究成果発表が中心であった。まず、スポーツ経験と非認知能力への影響について共分散構造分析の結果を環太平洋スポーツ心理学会で発表した。また、本格的にスポーツ実施する前の優秀運動児童(上位5%程度)を対象として、彼らの非認知能力の特徴について検討したものをアジア才能教育学会で発表した。そして、次の内容を研究成果として発表した。人格変容理論を援用した枠組みに基づき、高校運動部員を対象として、過去の運動経験の中での危機経験(悩み工夫した経験)へのコミットメントの程度と非認知能力の関連性は、運動部経験の中でもチームメートとの出来事や技術上達などの経験へのコミットメントが高いほど、非認知能力が育成されているというものであった。これらの本研究結果から、長期に渡ってスポーツを継続をしていく中で生じる様々な悩みや不安、課題や怪我などの出来事に積極的に関わり、それらを解決しようとすることが、社交的特性や粘り強さなどの非認知能力を育むと示唆される。
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Research Products
(3 results)