2019 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring preventive measures for domestic accidents from the viewpoint of infants.
Project/Area Number |
16K01892
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
渡部 基信 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (30649306)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏原 考爾 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (40463202)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 家庭内の安全 / 探索行動 / 仰角 |
Outline of Annual Research Achievements |
実際の家庭での乳幼児の行動調査を行った。一番家庭内の事故が多い夕方の時間帯に調査をした。家庭内に4台のカメラを設置した。さらに、家庭内での乳児の視線計測をするため、乳児の視線カメラもさらに小型化し、脱着が簡単な帽子型タイプのウエアラブルカメラを装着した。一つ家庭での調査は3日間行い、映像として記録した。家庭内での調査は14名(月齢8-14)行った。年齢的に独り立ちができないため、全ての参加乳児はハイハイで室内を動き回っていた。室内のものの多くは自分の頭より上にある為、視線をあげる動作が頻回に見られた。例えば、テレビを見る時、近づいて見ようとする為、必然的にかなり視線が仰角になっていた。実験室での調査結果と同様、1つの物に興味を持っている時間が極めて短く、色々なところへハイハイで移動し、手で確かめる「探索行動」が多く見られた。多くの子どもは与えられたおもちゃで遊ぶより、テーブルや椅子の下を動き回り、母親のバッグ、キッチン用品などでおもちゃではないもので遊ぶことが多かった。 今回の研究で、乳児の日常生活を乳児の視点で調べることができた。母親が家事をしている間に、乳児は常に室内の探索を行っており、その中で危険な物に遭遇し、異物誤飲などが起きる可能性が示唆された。これらの結果は、事故予防の対策に有用な情報となると確信する。今回は独歩前の乳児について行ったが、1人歩きが出来る様になると、視線や移動距離も大きく異なる。対象年齢を変えて、さらに調査することにより、新たな知見が得られると考えられる。
|