2020 Fiscal Year Research-status Report
幼児のファンタジーの体験および意味づけ-幼児と養育者の関わりの素材としての活用
Project/Area Number |
16K01894
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
岡本 直子 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (50389615)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 幼児 / ファンタジー / 養育者 / 参与観察 / 自由遊び / 半構造化インタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、幼児がファンタジーをどのように体験し意味づけるかをファンタジーが生起する状況を踏まえて多面的に明らかにするために、①自由遊びにおける参与観察:幼児の間のやり取りのなかで観察されるファンタジーの内容、体験、展開、意味づけ、ファンタジーを巡る幼児の間でのやり取りを明らかにする目的から、自由遊び時間に年少~年長児クラスの園児にかかわりながら観察、②園行事における参与観察:大人から提示されるファンタジーに対する幼児の反応、体験、そして意味づけについて明らかにする目的から、サンタクロースや節分の鬼などのファンタジックなキャラクターが出没する幼稚園・保育園行事に参加し、園児とかかわりながら観察、③幼稚園教諭に対する半構造化インタビュー:園児にファンタジーを提示することや、園児から表出されるファンタジーに関する教諭らの考えを明らかにする目的で実施、④卒園児に対するインタビュー:彼/彼女らが幼児期にファンタジーに対してどのような思いを抱いていたかを知るもくてきから、幼稚園時代の出来事を振り返ってもらう、⑤卒園児の保護者に対する半構造化インタビュー:幼児にファンタジーを提示することや、幼児から表出されるファンタジーに関する養育者の考えを明らかにする目的から、幼稚園時代の出来事について半構造化インタビュー、の5つの調査を軸に研究を行ってきた。しかし、2021年度は、新型コロナウィルス感染拡大にともない、これら研究は停止した。そのため、2021年度はこれまで収集した研究データを分析し、発表することに力を注いだ。その成果は、幼児の教育や養育に携わる方を対象とした月刊誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染の問題が浮上し、抵抗力の弱い幼児にかかわる参与観察や、幼児に関係する方々へのインタビューを自粛しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染がここ数か月でおさまるとは考えにくいため、さらなるデータ収集は断念し、これまで収集したデータの範囲内で分析と考察を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2020年度には資料収集の目的でアメリカ合衆国オレンジ郡で開催される幼児教育学会に参加する予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大にともない中止になったため。
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