2017 Fiscal Year Research-status Report
多文化コミュニティにおける外国人の子どもの発達を保障する保育システムの構築
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16K01902
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Research Institution | Teikyo Junior College |
Principal Investigator |
林 恵 帝京短期大学, 帝京短期大学, 准教授 (60759380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 拡子 高崎健康福祉大学, 人間発達学部, 教授 (80309442)
佐々木 由美子 足利短期大学, その他部局等, 准教授 (80742874)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 多文化保育 / 外国人児童 / 外国人保護者 / 外国人保育者 |
Outline of Annual Research Achievements |
外国人保護者への面接調査を行う予定であったが、より多くの情報を得るため、質問紙調査を実施した。質問紙は群馬県大泉町内保育所に通う外国人の子どもの保護者に対して実施、60を超える回答から外国人家庭の子育てニーズを明らかにした。言葉の問題やいじめの心配などがあげられ、小学校との連携や就学前の準備教育の必要性が明らかになった。これらの結果は「外国にルーツがある子どもの就学に向けた子どもと保護者への支援 : 外国人保護者への調査から」林 恵、帝京短期大学紀要 (19) 33-42、2017年、および日本保育学会71回大会ポスター発表「群馬県大泉町における多文化保育の課題と展望(5)」において発表した。 保育者養成校の学生を対象にアンケート調査を実施し、その実際と課題を明確化した。その結果は「保育者養成における多文化理解の涵養-保育教材研究Ⅰ(多文化保育)の授業実践から-」佐々木由美子、足利短期大学研究紀要 38(1)17-27、2018年3月に掲載された。 また、保育現場で働く外国人保育者への聞き取り調査を実施し、外国人保育者育成についての課題を明確化しつつある。これらの研究の一部は30年9月に発刊される保育学研究に掲載予定である。 多文化保育研究会を実施し、保育現場での実践について情報の交換と収集をおこなった。その様子については「大泉町多文化保育研究科第4回シンポジウム報告」佐々木由美子・林恵、足利短期大学研究紀要 38(1)77-86、2018年3月に掲載された。 昨年度から継続調査中のドイツへの移民を中心とした多文化保育の状況について「ドイツNRW州における就学前教育改革と多文化共生保育実践」佐々木由美子, 関口吉運, 林恵, 岡本拡子、保育学研究55(2)110-121、2017年に掲載された。また、アメリカの多文化保育を見学する機会を得、結果については今後論文等にて発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題によって、当初の計画より進んでいるものとやや遅れているものがあるが、総合的に見るとおおむね順調に進んでいると言える。遅れている部分は外国人学生へのインタビューであるが、進行中であり、今後早い時期に完了できると予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度、29年度の調査結果を検討し、外国人の子育て支援ニーズを明確化する。これらは29年度質問紙調査をもとに、さらに外国人の子どもとその家庭への具体的な支援方法の在り方を提言できるよう進める。 30年度で第5回をむかえる「大泉町多文化保育研究会」において、今まで検討した事項をまとめ、そこから得られた理論と実践を融合し、保育者と研究者が協働した保育実践を試みる。 29年度に実施しきれなかった外国人学生へのインタビュー調査を実施し、外国人の保育者養成に関する課題を明確にする。これらの調査をもとに、学会でシンポジウム等を実施、養成校における外国人保育者育成の課題を明確化し、有効な育成方法の提案を行う。一連の研究活動から、多文化保育の現場に顕在する諸問題に対応しうる保育者養成の特質を抽出し、養成課程で実現できるカリキュラムを提案する。
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Causes of Carryover |
外国人学生へのインタビューが完了していないため、それにかかわる経費が残っている。今年度にインタビューを実施予定であり、8月までに使用予定である。
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