2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of circadian rhythm regulated by nitric oxide (NO) or Carbon monoxide (CO)
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16K01917
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
佐上 郁子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 研究員 (10143033)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 時計リズム / ヘム / 一酸化炭素 / 時計遺伝子 / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでマウス Per2, Bmal1 遺伝子のプロモーター/エンハンサー領域(それぞれNPAS2(CLOCK) /BMAL1の結合する E-box, REV-ERBの結合する RORE を含む)をルシフェラーゼ遺伝子上流に導入したリポーター遺伝子を安定に発現するNIH3T3細胞株を樹立し、時計遺伝子発現のリアルタイム追跡系を構築した。細胞同調から 24時間後にCO発生試薬のCORM2を培地に添加したところ、Per2、Bmal1の発現リズムの位相が前方に動き、その発光強度の減少が見られた。一方、細胞同調後36時間後にCOを投与するとPer2発現リズムの位相が後方に動いたことから、添加時間によって時計リズムに対するCO効果は異なることが示唆された。今年度はこの効果がPer2、Bmal1の発現に関与する転写因子NPAS2や REV-ERB の機能とどのように関連するか確かめるために、COの投与後の経過時間に従って細胞クロマチンを調整し、NPAS2抗体、 REV-ERB α抗体を用いてChIPアッセイをおこなった。その結果、同調後24時間後にCOを投与したとき、数時間にわたりPer2 E-boxへのNPAS2の結合が阻害された。また、REV-ERB αのBmal1 ROREへの結合は同調後24時間後にCOを投与したときでもあまり変化しないことがわかった。このことから、細胞同調後24時間後CO投与によるPer2発現リズム位相の前方シフトは、CO によるNPAS2の機能阻害が主な要因であることが示唆された。これに対して同調後36時間後にCOを投与したとき Per2 の発現が低く明確なCO による影響はみられなかった。
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Research Products
(3 results)