2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Issues of Eurasians and Amerasians in Japan and the United States: Hisitory of Christian Interventions
Project/Area Number |
16K02005
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
小檜山 ルイ 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (70186782)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ユーラシアン / 混血 / 日米関係 / キリスト教 / アメラジアン / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、過去3年間に集めた資料群1)ウィートン大学ビリ・グラハム・センター所蔵のWoman's Union Missionary Society for Heathen Lands(WUMS)関連資料、2)ニューヨーク市立図書館で収拾したWUMS機関誌Missionary Link、3)パールバック財団で収集した、第2次世界大戦後の同財団の国際養子縁組にかかる活動に関する資料、4)ニューブランズウィック神学校図書館およびラトガース大学図書館で集めた資料を整理し、読み進めることを軸に研究を遂行した。 7月8日から11日までにスペインのアルカラ大学で開かれたInternational Association for American Studiesの大会に参加し、"The Mixing of Blood between the United States and Japan: "Eurasians" in the Pacific Context"という題名の報告を行った。 また、オランダのBronbeek Museumの図書館で、インドネシアにおける混血に関する資料を集め、また、『教科書に書かれなかった戦争』の著者ハユス・葉子氏に第2次世界大戦中にインドネシアを支配した日本人兵に由来する混血の人々についてインタヴユーを行った。 本研究全体を通じ、第二次世界大戦以前の日本における混血児問題に関するアメリカの関与は、主に欧州系の男性の慣行に由来する混血児の救済者としてのそれであったこと、第二次世界大戦後は、主に米人男性が混血児の父となったが、救済の役割は引き継がれたことがわかった。今後は、居留地空間を異人種、異民族間の男女の接触という観点からとらえ直し、多くの混血児を収容したと考えられるカトリック系の孤児救済事業も含めて資料を探し、その接触の全体像を描く作業を行いたい。
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