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2016 Fiscal Year Research-status Report

西アフリカの女性による創発的組織活動:マリのシアバター生産共同組合による地位変容

Research Project

Project/Area Number 16K02038
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

園部 裕子  香川大学, 経済学部, 教授 (20452667)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords住民組織 / 協働 / 女性 / ジェンダー / アフリカ / マリ
Outline of Annual Research Achievements

研究計画に基づき、途上国、とくに西アフリカにおける住民組織の形成と女性による協働の実態および、分析枠組の構築のために文献を収集し、先行研究の整理を行った。1990年代からのグローバル化とともに、アフリカ各地で民間団体等によるイニシアティブでNPOを初めとする市民活動が活発化している。先行研究は東・中央アフリカを扱う事例が多いが、それぞれの土地で歴史的に栽培され流通する特定の作物をめぐって展開されるネットワークや住民組織についての報告が、2000年代に入って増加していることが明らかになった。
マリのシアバター生産組合については、オランダ、アメリカ等の研究者による若干の先行研究がある。それらは「バリュー・チェーン」分析の観点から生産者を広く流通過程のアクターとして位置づけ、その競争力を分析する農業経済学的観点からの論考が中心となっている。本研究が目的とするような、マリの女性自身によるイニシアティブとして協働活動を扱う研究は、シア・バター生産組合にかかわらずほとんどない。そこでまず、マリ農村を広く扱い、そこにおける住民組織の形成をあとづけるような論考を収集し分析する必要があることが分かった。
なお、本研究の採択前後から、調査地マリ共和国内の、特に調査対象予定としていた中南部のシア分布地域でも襲撃やテロが相次ぐようになり、渡航が難しくなった。そのため予定していた現地調査は実施できなかった。今後は、すでに予備的調査で収集したデータをさらに詳細に分析するなど、必要に応じて柔軟に研究を実施していかなければならないことが予想される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

文献収集は比較的順調に進んでいるが、先行研究は東・中央アフリカの事例が多く、西アフリカについての事例を十分に収集するに至っていない。
また本科研費の採択前後から、調査地マリ共和国内の、特に調査対象予定としていた中南部のシア分布地域でも襲撃やテロが相次ぐようになり、渡航が難しくなるという、予期していなかった現地事情の変化が起こった。そのため予定していた現地調査が実施できず、新しいデータの収集が不可能だった。

Strategy for Future Research Activity

アフリカの他地域の事例に即して西アフリカ社会を分析できるかどうかの検討を進める。
また先行研究との比較を行うために、マリ、そして女性という二つの観点からそれぞれ先行研究を収集して分析枠組を構築し、それらに照らして本研究の事例を分析する。
今後も渡航が難しい状況が続くようであれば、すでに予備的調査で収集したデータをさらに詳細に分析するなど、研究計画を柔軟に変更して対応する。

Causes of Carryover

本科研費の採択前後から、調査地マリ共和国内の、特に調査対象予定としていた中南部のシア分布地域でも襲撃やテロが相次ぐようになり、渡航が難しくなるという、予期していなかった現地事情の変化が起こった。そのため予定していた現地調査が実施できなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今後、現地状況が改善するようであれば、現地調査を実施する。その場合でも、安全確保が比較的容易である、首都バマコ内で活動するアクターへのインタビューを蓄積する方向に、研究内容を変更する。

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Published: 2018-01-16  

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