2019 Fiscal Year Research-status Report
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16K02056
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
中村 艶子 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (30329958)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 女性活躍 / ワーク・ライフ・バランス / ダイバーシティ&インクルージョン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究「グローバル時代の女性労働:女性活躍と企業支援」4年目の2019年度の研究では、交付申請書のH31年度に計画していた「WLB 推進の企業理念と支援事例およびキャリア形成、労働条件・職場環境要因のまとめ」を意欲的に以下の成果にまとめた。 【共著】第8章「女性活躍推進とワーク・ライフ・バランス: 雇用制度への影響」『雇用関係の制度分析ー職場を質的に科学する』(ミネルヴァ書房、2020:次年度発行)、【論文】労務理論学会統一論題「人手不足下の女性活躍と人事労務管理:ダイバーシティ&インクルージョンに向けて」労務理論学会誌第29号(労務理論学会、2020)pp.39-52、【学会報告】「人手不足下の女性活躍と人事労務管理:ダイバーシティ&インクルージョンに向けて」2019.6.9(労務理論学会統一論題 於札幌学院大学)。 交付申請書に9月として予定していたハーバード大学(Weatherhead研究所)における女性のキャリアの日米比較についての講演・意見交換、現地資料収集はタイミングが合わず、翌年(2020年4月~5月)に計画し機会を得て予定された。2019年度においては、それに代えて別学会である「ビジネス社会科学国際学会」において基調講演で本研究内容を発信することができた。(In Search of Better Working Conditions: From the Japanese Perspective of Women’s Career and Work/Life(基調講演)2019.8.7, The International Symposium on Business and Social Sciences (Hawaii, USA)。) また本研究を基にした以下の講演の機会も授かった。【招待講演】「米国と日本の働き方からみた、未来志向のワーク・ライフ・バランス」あけびネットワーク2019.5.24、日本と米国における女性労働の違い」女性のエンパワメントのための米国派遣プログラム2019.6.(於関西経済連合会)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで過去3年間(2016-2018年度)概ね順調に研究を進め、4年目にあたる2019年度においても積極的に調査、資料収集、討論、セミナー等への出席を重ねることができた。 ダイバーシティ、女性労働、女性活躍、企業による保育支援に焦点を当てて研究を推進し、それが上記の概要に記した共著、講演、6月の学会報告(統一論題報告)および8月の国際学会(基調講演)の機会を授かり、成果報告に繋がった。また様々なタイムリーなセミナーへの出席、資料収集、調査を意欲的に行い、成果をまとめる作業を重ねた。 研究の過程においては他の研究者や専門家からの研究内容への助言を頂いたり、英文執筆の過程で推敲を頂きながら成果へと結びつけることができた。国際学会の締切や共著の編者との打合せを研究のペースセッターとして活用し、滞りなく成果としてまとめた。 本研究の女性活躍推進面で意欲的に共著、論文に研究成果をまとめ、学会報告や国際学会の基調講演でも発信することができたことは意義深い。ダイバーシティ、女性労働、女性活躍、企業による保育支援に焦点を当ててバランス良く、おおむね順調に進展したと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は本研究の最終年度となる。これまで地震や大型台風といった天災に見舞われ渡航中止などの予定変更が生じたが、過去4年間(2016-2019年度)は何とか概ね順調に研究を進めることができた。 今年度もこれまで同様に積極的に調査、資料収集、討論、学会・セミナー等への出席を重ねたいと考えていたが、2020年度はさらに世界的パンデミックのコロナウィルスにより、当初の研究計画に大幅な軌道修正を余儀なくされている。入念に計画していた研究報告(講演)・現地調査・意見交換を目的として機会を得て決定していた2020年4月末発のハーバード大学への渡米は大変残念ながらキャンセルとなってしまい、現段階では今後の渡航の見通しは未定である。また、6月には台湾での国際学会で本研究成果を基に基調講演を行う予定であったが、これも延期となった。国内の参加予定学会もすべて中止となっている。 このような相次ぐキャンセルの生じた状況下でそれらを補うために他の方法を現在模索中であるが、その一つとしてオンライン開催の新学会等への参加がある。幸運にも4月26日発足の「人事実践科学会議」の理事として招かれたため、その場を活かし、研究者や実務家、専門家との情報交換を行いながら、本研究の成果を発信していきたいと考えている。また、6月の国際学会については、10月開催の動きもあるため、準備を進めていきたいと考えている。 今後の研究の推進方策の中心的活動は、コロナウィルス終息までは、これまでの調査等で収集した内容を取りまとめる執筆を中心に進め、粛々と研究成果を出せるよう努めていく予定である。
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Causes of Carryover |
本来、2019年度は本研究の最終年度であったが、次の理由により計画の変更が生じ使用額を翌年に繰り越すことになった。 研究計画では2019年9月にハーバード大学(Weatherhead研究所)において女性のキャリアの日米比較についての講演・意見交換を計画していたが、調整時にその機会を少し後にする方向となった。今年度は2018年度の大型台風の際にキャンセルとなった現地調査・資料収集の予算を2019年度に充当することを希望していたが、より意義のある渡航計画を行うために翌年2020年度に繰り越すことが懸命かつ有意義であると判断した。実際、2020年度の海外渡航への充当を計画し、幸運にも2020年5月1日にハーバード大学における講演と現地調査の機会を授かった。(ただし、この機会は遺憾にも、予期せぬ全世界的コロナウィルス禍により、キャンセルに至った。)
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Research Products
(5 results)