2021 Fiscal Year Annual Research Report
Women's Labor in the Global Era: Women's Advancement and Corporate Support
Project/Area Number |
16K02056
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
中村 艶子 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (30329958)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ワーク・ライフ・バランス / 女性活躍推進 / グローバル時代 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではワーク・ライフ・バランス問題を、企業を主とした経営面から国際比較観点をも対照ケースとして考察した。(1)日米の「キャリア形成」と「ワーク・ライフ・バランス(以下「WLB]に焦点を当てた女性労働の理論構築と(2)女性が輝きながら活躍できるグローバル時代の労働条件・職場環境要因の発見・分析という目的に沿って、子育て、女性問題から進化してきたWLBを男性も参加できる、男女平等かつ未来志向的なWLBを概念として考察し、その概念や分析視角を考察した。WLBの世界的動向から特徴のあるアメリカを例に挙げて動向を論じた。 女性活躍面では、女性が継続就業できるWLB要因として保育問題と男性の育児関与、そして働きやすい職場要因が不可欠であることを叙述した。WLBは、すべての働く人々が自らの職業生活を考え、企業が経営面を改善し、グローバルな競争力をもった組織として生き残っていくための重要な戦略である。グローバル時代の中で刻々と変わる労働環境において、本研究の視点と事例が、未来志向的な働きやすい職場環境を提供できる一助となることを目的とした。 刻々と変化するグローバル時代において、日本における女性労働の現状とニーズを把握し「女性が輝きながら継続就業できる、新しい労働条件や職場環境のケース」を提起する申請目的どおり、「日本と米国における女性労働の違い」について国際学会での基調講演を行い、別途共著の1章としても上梓した。 また、日米企業の理念・企業行動面からの女性登用促進要因・労働条件・職場環境要因については、第5章「人事資源管理論とジェンダー・ダイバーシティマネジメント」(pp.69-84)、第11章「職場環境の転換期」(pp.160-172)、および第8章「女性活躍推進とワーク・ライフ・バランス: 雇用制度への影響を上梓することもできた。
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