2018 Fiscal Year Research-status Report
クリエイティブツーリズムの定着と創造都市連携の相互連環的発展に関する研究
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16K02092
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
佐々木 雅幸 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (50154000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
敷田 麻実 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40308581)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クリエイティブツーリズム / 文化財活用 / 古民家再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
クリエイティブツーリズムを推進するユネスコ創造都市ネットワークの総会(ポーランドのクラクフ)に出席して、ボローニャ、モントリオール、サンタフェの最新の取り組みを学ぶとともに、国内において推進している金沢、鶴岡、篠山、札幌、神戸、名古屋、浜松、山形などとの相互連携事業について現地を訪問して調査を行った。ユネスコはSDGsの達成に創造都市ネットワークがどのように貢献できるのか、都市の芸術文化政策の役割をこれまで以上に強調しているのが特徴的であった。また日本国内ではとりわけ、近世城郭建築の最高傑作といわれる文化財、名古屋城本丸御殿の本格的再建が完成した名古屋では城郭建築の専門家を加えて現地視察を行い、ネットワーク加盟都市の連携した取り組みへの企画内容が話し合われた。このプロセスは本研究テーマがまさに対象としている事象であり、丹念な質的調査を行ってきた。また、篠山では重要伝統的建造物群保存地域を中心とした篠山城址一帯を文化財としての古民家をホテル・レストランに活用する「城下町ホテル」構想が進展しており、日本の原風景と伝統的暮らしをコンセプトにしたクリエイティブツーリズムが展開されており、「創造農村」という日本独自の概念を立てて調査を深めている。これらの研究成果を共同研究者らと『創造社会の都市と農村」として出版するとともに、次年度9月中旬にクリエイティブツーリズムセミナーを開催して、研究成果の普及と政策研究の深化をはかる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度を最終年度として調査研究してきたが、研究対象が加速度的に進化していることと、英文での成果発表の作業が遅れているので、2019年度に延長することになった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は早期に英文での発表を取りまとめを完成させて、10月15-16日に世界37都市が集う金沢で開かれるユネスコ創造都市ネットワークのクラフト:フォークアート都市会議での発表を予定している。
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Causes of Carryover |
研究成果のとりまとめが遅れたため、図書出版の時期が翌年度に繰り延べになったので、次年度は主に、研究成果の英文翻訳校閲などに使用する計画である。
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