2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K02133
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小林 亜津子 北里大学, 一般教育部, 教授 (00383555)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護倫理 / 訪問看護 / QOL / 在宅ケア / 終末期 |
Outline of Annual Research Achievements |
著書『QOLって何だろう-医療とケアの生命倫理-』(ちくまプリマー新書、2018年2月)を上梓することにより、在宅ケアにおけるQOL(生活の質)や、訪問看護の直面する典型的な倫理的ジレンマについて、生命倫理の倫理原則からアプローチを試み、それを専門家だけではなく、高校生から一般の人にまで分かりやすい言葉で紹介することができた。 ホームページのブログ欄を積極的に活用し、「宗教とQOL」や「リハビリ(理学療法士)からみたQOL」など、医療における自己決定の背後にある日本と欧米の宗教的バックグランドの相違や、在宅ケアに関わる訪問看護職以外の職種にとっての生活の質やケアについての考え方を紹介し、問題の射程を広げると共に、それを一般の閲覧者にも伝えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、在宅療養におけるキュアとケアの問題を取り上げた著書『QOLって何だろう-医療とケアの生命倫理-』を世に問うことができた。 また、科研費のために立ち上げたホームページ上のブログ欄を積極的に活用することを通じて、在宅療養の場面における倫理問題について、主にQOL(生活の質)という観点からのアプローチが可能であることを、専門家から一般人まで、幅広い読者、閲覧者に知ってもらうことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
国内だけでなく、海外の「訪問看護倫理」の事例も積極的に収集し、事例データベースの充実を図る。 これらをもとに、在宅ケアにおけるモラル・ジレンマの全体像についての見通しを得て、生命倫理学者および医療・ケア関係者に、在宅ケア特有の倫理問題の構造を知らしめ、解決に向けた展望を見定める。 上記の研究内容、ホームページ上のブログ欄を活用して、一般の人にもわかりやすく発信する。
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Causes of Carryover |
(理由)購入を予定していた図書の刊行が遅れ、次年度にずれたため。 (使用計画)購入を予定していた図書が刊行され次第、購入する。
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Research Products
(3 results)