2018 Fiscal Year Annual Research Report
暗黙知の認知現象学的研究:人間性の自然化可能性を探る
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16K02144
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
長滝 祥司 中京大学, 国際教養学部, 教授 (40288436)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 暗黙知 / 身体性 / 被傷性 / 自然化可能性 / 身体動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の当初の計画は、以下の三つのことを遂行することであった。①2016年度より作成している実験パラダイムにそって実験を遂行し、データを収集していくこと、②スポーツ選手の暗黙知に関わる実験パラダイム(サッカーの試合の映像をとり、ゴールに至るまでの直前5秒程度の映像を抽出する。その映像データの解析と行為者本人による言語的記述分析を行う)を構築し、実験に着手すること。ここで集めたデータについては、NVivo 11 Proによって構造化し、現象学や心の哲学の観点から分析を行う。③現象学の概念と心の哲学による他者論との比較、認知科学的スキルサイエンスやエスノメソドロジーなどを参考に、暗黙知や人間性の自然化、機械の主体性などを、「被傷性」概念等を手がかりに論究すること。①については、被験者30人を対象としてデータを採ることを目標にしていたが、現在15名(作業療法士6名と比較群9名)については、脳波データを含めて完了している。残りについては、作業療法士が多く在籍する長岡病院と提携し、脳波を含めたデータ収集を行うことになっている。②については、やや遅れており、実験パラダイムを作成し、プレ実験を行った。③の概念的研究に関して、人間と人工物(たとえばロボットや人工知能)との関係に焦点をあてて、技術の進歩と人間性の変容について考察した。以上の成果は、国際学会(Society for Social Studies of Science Annual Meeting 2018, INTERACCION 2018)での発表、国際ジャーナル論文(AI & SOCIETY)、国際共同研究などとして公表した。
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[Journal Article] On The Robot As Moral Agent2018
Author(s)
Shoji Nagataki, Shibata, M., Hashimoto, T,. and et al
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Journal Title
Interaccion 2018 Proceedings of the XIX International Conference on Human Computer Interaction
Volume: 24
Pages: 1-4
DOI
Peer Reviewed
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