2016 Fiscal Year Research-status Report
<教養教育>に関する思想史研究ーデモクラシー下の市民的資質の観点から
Project/Area Number |
16K02203
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
井柳 美紀 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (50420055)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 思想史 / 政治思想 / 教育思想 / 教養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、デモクラシーの進展する時代における市民的資質との関連で教養のもつ意義を明らかにすることであり、特に19世紀イギリス思想史の文脈を中心に検討することである。まず、(1)口頭発表、及び執筆論文中のM・アーノルドに関する研究は、アーノルドが当時、参加のもつ教育的効果を強調する政治教育論を批判し、より広い意味での教養ある市民のうちにデモクラシーを支える市民の資質を捉えていたという視点から、彼の教養論を考察したものである。一方、(2)英文論文、及び英語の口頭発表は、政治的教養の問題を考える上で、日本の戦後の文脈における課題を検討したものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を公表した論文2本、口頭発表3件があり、そのほか公表が平成28年度以降になるものについて既に平成28年度中に執筆したものがあるため、概ね順調に進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後については、広く19世紀イギリスにおける教養論がもった意味を、当時進展するデモクラシーとの関わりで捉えていく作業を進めていきたいと考えている。
|
Causes of Carryover |
学内業務の関係から資料収集の時期が遅れたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月冒頭に平成28年度予定していた資料収集などを行い既に概ね使用した。
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Presentation] 主権者教育の意義と課題~若者の政治意識の考察を通して~2017
Author(s)
Miki Iyanagi
Organizer
The International Conference on the Humanities Concern and Practice in Social Science: Comparative Studies Between Taiwan and Japan
Place of Presentation
National Chengchi University(台湾、台北市)
Year and Date
2017-03-18 – 2017-03-18
Int'l Joint Research / Invited
-
-