2019 Fiscal Year Research-status Report
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16K02213
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
小島 康敬 国際基督教大学, 教養学部, 特任教授 (70101590)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 乳井貢 / 志学幼弁 / 弘前藩 / 宝暦改革 / 理学 / 心学 / 宋儒批判 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は乳井貢の主著である『志学幼弁』の正確なテキストを作成すべく、院生達の協力を仰いで読み合わせ作業を遂行してきた。さらに、『志学幼弁』において引用されている典籍の出典箇所を調査し、注釈作業を遂行してきた。 現在の進捗状況としては、巻1~巻5、巻7~巻8の校訂をほぼ終了し、巻6及び巻9の校訂が未完であるが、継続中である。 2019年7月に青森に出張し、移設された乳井貢顕彰碑の所在を確認し、撮影と調査を実施した。乳井貢顕彰碑は乳井貢が配流された川原平の地元の住民によって1935年建てられた貴重な史跡であるが、岩木川のダム再開発事業での一帯が水没することとなり、移設が検討されてきたが、このたび「津軽白神湖」の脇に移設された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
注釈作業の過程において用語の出典典拠を突き止める調査が想定を越えて容易ではないために、遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
まだ終了していない巻の校訂作業と典拠調査と註釈の更なる見直しを鋭意遂行する。
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Causes of Carryover |
校訂・註釈作業が想定を越えて複雑な作業となり、公刊までに至らなかったので、出版費用と謝金に残額が生じた。残額は1年間の延長期間認められたので、この間に使用する。
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