2018 Fiscal Year Annual Research Report
Akyn Performances in Twentieth-Century Kyrgyz Republic and Kazakhstan
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16K02235
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
ウメトバエワ カリマン 東京藝術大学, 大学院音楽研究科, 研究員 (70771989)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 中央アジア / キルギス / カザフスタン / アクン技芸 / アイトゥシュ / 語り物 / Oral Narrative |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度に実施した調査研究については、まず2018年の8月にキルギス共和国で開催された「第三回世界ノマド・ゲーム」(2018 World Nomad Games)のプロジェクトの一環として8月22日に首都ビシュケクで行われた学会(”Живое наследие : кочевые традиции в прошлом и современном контексте”)に参加し、ノマド(=遊牧民)文化を研究しているカザフスタンとキルギスの研究者と交流、資料及び情報交換を行った。また、口頭発表により自分の研究を紹介することができた。特に、民族音楽学者のAlmira Nauryzbaeva教授(カザフ国立音楽大学)の学会発表を聞き、彼女へのインタビュー、資料交換を行ったことにより、自らの研究を進めることが出来た。また、「第三回世界ノマド・ゲーム」で行われたキルギス対カザフのアイトゥシュの録画を本研究の貴重な資料とすることが出来た。 その他の研究活動としては申請当初の計画通り、日本において、2016~18年にキルギスとカザフスタンで収集してきた録画や録音、資料の整理を行い、歌詞を文字におこし、録音した音楽を採譜した。そして本研究の主な目的であるアクン技芸の音楽的側面からの分析を行い、まず日本語の論文にまとめた。その成果を2019年の3月23日に日本中央アジア学会(JACAS)・2018年度年次大会にて「アクン技芸の音楽構造の分析 -新資料から見直すクルグズとカザフスタンの語り物(Oral Narrative)-」と題して口頭発表を行った。さらに2019年6月2日、第43回日本口承文芸学会大会において「ソ連時代崩壊後のクルグズとカザフスタンにおけるアクン技芸・アイトゥシュの普及」の題名で口頭発表を行う予定でいる。また、その二つの口頭発表の原稿を一つの論文にまとめ、日本で刊行する予定である。
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