2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K02247
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Research Institution | Okinawa Prefectural University of Arts |
Principal Investigator |
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 付置研究所, 教授 (30215024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金城 厚 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (50183273)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 沖縄本島 / 奄美諸島 / 民謡旋律 / 系統分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
6月に第1班(金城厚担当:比較分析、沖縄本島・奄美諸島)と第2班(久万田晋担当:資料整備・比較分析、奄美諸島・トカラ列島、種子島・屋久島、三島村)合同の全体会議を沖縄県立芸術大学において開催し、今後の作業計画と研究の展開について打ち合わせた。 第1班(金城)は、沖縄本島の臼太鼓系旋律について5線譜化された資料を検討し、小林公江による「沖縄本島ウシデーク旋律の系統関係に関する研究」の再検討を進めた。また第2班が作成中の奄美諸島の八月踊り系旋律の比較譜に関して、沖縄本島のウシデーク系旋律との比較分析のための資料を整備し試行的に比較分析を試みた。また第2班と共に奄美諸島(奄美大島、喜界島)、トカラ列島への調査を計画したが、9月中旬の台風到来により、調査は実施できなかった。 第2班(久万田)は、奄美大島の八月踊り系旋律のデータ整備(現行科研で未着手地域の八月踊り旋律の五線譜化)を進めた。それと共に喜界島、徳之島について既存の音源・映像資料を活用して、奄美諸島の旋律比較のための採譜分析作業を進めた。特に奄美大島の中で従来の研究で未報告であった数か所(奄美市笠利町用、奄美市名瀬小湊、宇検村湯湾)の八月踊り旋律採譜作業をほぼ完了した。また第1班と共に奄美諸島(奄美大島、喜界島)、トカラ列島への調査を計画したが、9月中旬の台風到来により、調査は実施できなかった。 また11月および2月にも、第1班・第2班合同の全体会議を開催し、各班の作業の進行状況を確認した。そして本年度の総括を行うと共に、次年度に向けての資料調査と分析作業の方針を協議した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
沖縄本島臼太鼓系旋律と、奄美諸島の八月踊り系旋律の系統の比較分析作業を進めた。この分析作業の基礎となる音源資料の一層の充実整備のため、奄美諸島(奄美大島、喜界島)、トカラ列島への調査を計画したが、いずれも9月の台風襲来のために調査を断念した。そのため、比較の基礎となる音源資料の整備がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度(H28)における音源資料の充実整備を目指した調査が夏期の台風到来のため計画通り進まなかったことを受け、次年度(H29)には、奄美諸島(奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島)、トカラ列島について、夏期以外に秋期~冬期の調査も計画し、調査計画の遅れを取り戻したいと考えている。
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Causes of Carryover |
初年度(H28)9月に計画していた奄美諸島(奄美大島、喜界島)、トカラ列島への資料収集調査が台風のため実施できなかった。そのため、旅費が未執行になり、そのデータ整理・分析作業に計画していた謝金の執行も進まなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度(H29)は夏期以外に、秋期~冬期にも奄美諸島、トカラ列島への資料収集調査を実施するとともに、大学院生によるデータ整理・分析作業も年度前半から取組むことで、適切な予算執行を行う。
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