石垣島台湾系住民の音楽行動 ―台湾・石垣島社会との関係を中心にー

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K02254
• Research Institution: Sagami Women's University
• Principal Investigator: 岡部 芳広 相模女子大学, 学芸学部, 教授 (50582152)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岩井 正浩 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 名誉教授 (80036392)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 石垣島 / 台湾 / 芸能

Outline of Annual Research Achievements

28年度においては、石垣島でのフィールドワークにおける成果が予測したほど得ることができなかった。琉球華僑総会八重山分会の活動について、さらに深く調査をする必要があったのだが、行事の日程に合わせた調査旅行を組むことが困難で、今年度については、1回の調査旅行が限度であった。石垣島祭りにおいて、「龍踊り」の出演を期待したが、今年度もそれは見送られ、会の活動がやや低迷している印象を受けた。また、婦人部の踊りの活動については、現在全く行われていないわけではないが、踊り手の減少や多忙など、あまりよい状況ではない。そういった状況の変化についても、さらに深く考察する必要があると考える。また、八重山高校・八重山農林高校・八重山商工高校の郷土芸能部の活動が台湾との交流に貢献していることについて、今後は調査する必要がある。こういったことを踏まえ、次年度においては、石垣島への調査旅行の回数を増やし、活動の現状をより的確に理解する必要があろう。
台湾においては文献研究をすすめており、台湾と八重山・沖縄との交流史に関する史料にあたった。史料面からうかがえる台湾と八重山・沖縄についてのこれまでの交流は、産業面での繋がりが主で、文化的なものについてはそれほど多くの史料が残されているとはいえないようである。これまでは主に、植民地期までの時期について中心的に資料研究を進めてきたが、今後は、現代の文化交流についても検討していく必要がある。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

調査対象となる行事の開催日程に合わせて調査旅行を計画することが困難であったため、フィールドワークの成果があまり得られなかった。

Strategy for Future Research Activity

琉球華僑総会八重山分会と更に密に連絡を取り、現在の活動について調査を続けたい。また、台湾との文化交流事業についても考察していく必要がある。

Causes of Carryover

調査対象行事の日程と研究者の校務の日程が合わず、予定していた調査旅行が組めず、調査旅行の回数が減ってしまったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度は極力調整を行い、必要回数の調査旅行を行うものとする。