2018 Fiscal Year Annual Research Report
Over realism characteristics and the idealization of the portrait;Mainly on Kamakura portrait sculpture
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16K02265
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
根立 研介 京都大学, 文学研究科, 教授 (10303794)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肖像彫刻 / 肖似性 / 写実性 / 理想化 / 肖像の機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
30年度は、三年計画の最終年次に当たり、資料の補完調査と研究成果報告書の刊行を行った。 資料収集作業の主要な実績としては、海外調査では、米国ワシントンD.Cのフリア美術館での調査が特筆される。この調査は、当初予定しなかったものであるが、当館の日本美術部門のユーラック氏と知り合う機会が出来、特別に作品調査が許された機会に実現したものである。羅漢図などの肖像作品と鎌倉時代の愛染明王像などの肖像関連遺品の実査を行うことが出来た。また、ミズリー州カンザスシティーのネルソン・アトキンズ美術館、ロサンゼルス市ロサンゼルス・カウンティー美術館及びゲッティー・センター美術館では、肖像関係の資料収集を行った。ネルソン・アトキンズ美術館では主に中国の肖像関連作品の資料収集を実施し、ロサンゼルスの二つの美術館では、主に西洋絵画の資料収集が主ない、肖像の機能などの問題を考える上で有益な情報を得ることが出来た。 また、国内調査では、奈良・興福寺及び鎌倉市鎌倉国宝館における資料集が有益であった。これらの調査では、主に鎌倉時代の南都と鎌倉の肖像彫刻に関する資料の補完調査を実施することが出来た。このほか、南北朝時代の時宗の優れた肖像彫刻を多数所蔵する京都・長楽寺で資料収集を行うと共に、中世彫刻史研究にとって重要な寺院である東寺関係の史料を多数所蔵する京都府歴彩館において、資料の閲覧を行った。 さらに、最終年度の事業として、今までの研究成果を公表するため、研究代表者の根立と、本研究に情報提供を行って戴いた文化庁文化財調査官筒井忠仁氏、大阪大谷大学専任講師苫名悠氏の三名の肖像関係の論文を収めた研究成果報告書『肖像をめぐる三つの視線』を刊行した。
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