2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K02319
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Research Institution | Tsuru University |
Principal Investigator |
志村 三代子 都留文科大学, 文学部, 准教授 (20409733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名嘉山 リサ 沖縄工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80455188)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日米関係 / 冷戦 / 沖縄 / 日系 / 日米合作 |
Outline of Annual Research Achievements |
調査・分析に着手→関係者インタビュー、翻訳・日本語字幕の依頼と作成→国内/海外における研究発表。 研究代表者の志村は、分担者の名嘉山リサとともに、日米合作映画『サヨナラ』(1957)に主演した女優の高美衣子氏(ラスベガス在住)にインタビューを行い、2017年度9月発行の『都留文科大学紀要』86集に投稿した。また、研究協力者の北村匡平氏とともに合作映画が集中的に製作された1950年代に日本映画界で衣裳デザイナーの先駆けとして活躍したデザイナー森英恵に関わった映画監督の篠田正浩氏、女優の岩下志麻氏、司葉子氏にインタビューし、紀要、学会誌に寄投稿し採択された(『都留文科大学紀要』84、85集、『演劇映像』58)。 研究分担者の名嘉山リサは、日米合作映画を「沖縄」というキーワードから読み解く研究を行った。これまで研究してきた、沖縄を題材にした『八月十五夜の茶屋』を始め、サイパンが舞台だが沖縄で撮影が行われた『戦場よ永遠に』について、その生成過程から作品分析、受容について、米国国立公文書館やマーガレット・ヘリック図書館などで米国政府関連機関の資料や映画会社の資料を調査した。2016年度は学外研究でワシントンDCに滞在したため、合作映画の一つであり製作が中止された『OKINAWA』のシナリオを公文書館で発見、その分析を進めるとともに『戦場よ永遠に』の関係者・比嘉松盛氏、子役として出演した仲地清氏(大阪大学特任教授)のインタビューを継続し、本務校の紀要に投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者の志村が2016年度後期に一年間産休・育休を取得したため、予定されていたアメリカでの資料調査と研究発表が出来なかった。だが、分担者の名嘉山リサは、学外研究期間で研究に専念、UCLA、公文書館で日米合作映画の資料を収集し、『OKINAWA』のシナリオを発見するなど十分な成果をあげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の志村は、2017年度後期に育休から復帰する。まずは、2018年度3月に開催されるSociety Cinema and Media Studiesの研究発表に応募する。1955年に製作された『東京暗黒街 竹の家』のシナリオを分析し、その成果を国内学会で発表する。 研究分担者の名嘉山は、『OKINAWA』シナリオの分析を日本映画学会の学会誌に投稿予定である。
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Causes of Carryover |
研究代表者の志村が2016年度後期に出産・育児休暇を取得し、2016年度に計画していた海外資料調査、研究発表を断念したため、研究費を満額使用できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度の3月にアメリカでの資料調査と学会発表に応募するため、当該年度の研究を使い切る予定である。
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