• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Annual Research Report

American Writers who Supported Japanese American Literature: Encounters of Eastern and Western Cultures and Formation of the View of Japan

Research Project

Project/Area Number 16K02485
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

水野 真理子  富山大学, 学術研究部教養教育学系, 准教授 (40750922)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywords日系アメリカ文学 / ヨネ・ノグチ / ラフカディオ・ハーン / 加川文一 / ヒサエ・ヤマモト / トシオ・モリ / イヴァ・ウィンタース / ウィリアム・サロイヤン
Outline of Annual Research Achievements

最終年度においては、研究を進める過程で新たに見出された考察点や再考点などについて取り組んだ。昨年度にヨネ・ノグチと彼を支えた女性作家たちについて考察したが、本年度も引き続きその問題について、特にノグチが作品に描いた日本人女性像が現実の日本人女性像とかなりかけ離れていたという点、さらにそのような日本人女性像が形成された原因にはアメリカの女性作家たちの影響があること、そしてアメリカの女性作家たちの活躍を目の当たりにし、ノグチの日本人女性の捉え方に影響が与えられたということを作品や書簡資料を基に再考した。加えて、ハーンとノグチの関係性についても考察した。アメリカにおける日本観の一つの型は、ハーンの作品によって提示されたと考えられるが、ハーン亡き後その日本文化紹介者の役割は、ノグチが担っていった。ノグチはハーンを文学者として尊敬し、ノグチが欧米社会に発信し続けた日本文化とハーンが描いた日本文化には共通性があることを、彼らの俳句理解を通して明らかにした。両者ともに俳句というミニマリズムの文学形式は、その短い文字数の中に広大なイメージと思想を包含していることを訴えようとしていた。この他に、1920年代半ば以降の日系二世(呼び寄せ一世も含む)の作品についても考察し、概略的な見解を得た。加川文一(呼び寄せ一世)やヒサエ・ヤマモトと交流を持ったイヴァ・ウィンタース、トシオ・モリを支えたサロイヤンら、彼らは二世作家たちを通して日本を見るというよりも、むしろ彼らがアメリカの多文化社会の日系アメリカ人というマイノリティの文化を描出しようとしている点で、彼らを評価していたのだと考えられる。それは、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのジャポニズムが衰退し、そして日系二世の成長により彼らの生み出す作品はマイノリティのアメリカ文学であるという認識に移行しつつあったからではないかと考えられる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2020 2019

All Journal Article (2 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] ハーンとヨネ・ノグチ―日本の理解者として2020

    • Author(s)
      水野真理子
    • Journal Title

      ヘルン研究

      Volume: 5 Pages: -

  • [Journal Article] 日系アメリカ作家を支えたアメリカの文学者たち ―ヨネ・ノグチと女性作家-2019

    • Author(s)
      水野真理子
    • Journal Title

      富山大学教養教育院研究紀要

      Volume: 1 Pages: 31-48

    • DOI

      doi/10.15099/00019981

    • Open Access
  • [Presentation] ハーンとヨネ・ノグチ―日本の理解者として2019

    • Author(s)
      水野真理子
    • Organizer
      2019年度 富山大学ラフカディオ・ハーン研究国際シンポジウム

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi