2017 Fiscal Year Research-status Report
19・20世紀のイギリスと日本における近代化言説の文学・文化論的比較研究
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16K02489
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊勢 芳夫 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 教授 (80223048)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 近代化言説形成 / 植民地文学 / 英国植民地 / 日本植民地 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、イギリス、インド、そして日本の3方向の視点から、19世紀から20世紀にかけてのインド以東の東アジアの植民地政策とそれらの地域の土着性への影響を複眼的に検証すものであり、旧英領インド住民の視点からの調査が不可欠である。そのため、バングラデシュのイスラム(イスラミック)大学教授で英文学者のマムヌール・ラハマン(Mamunur Rahman)との共同研究を継続し、平成29年度に、3月21日から26日まで、ラハマン教授とともに、Calcutta UniversityのChinmoy Guha教授、Visva Bhatari大学のManahendra Mukhopadhyay教授、Rabindra Bharati大学のJyotsna Chattapadhyay教授とそれぞれ面会し、19・20世紀のイギリスと日本、及びインドにおける近代化言説の文学・文化論的比較研究に関して意見交換をするとともに、資料・情報の提供を受け、また、インド博物館(コルカタ)において資料収集、資料閲覧を行った。 また、日本の植民地関係の歴史資料を国立国会図書館(東京)で幅広く収集・分析した。なかでも、連合国占領下の日本の言説編成を調査するため、GHQ関連資料、及び、占領期の日本を取材したアメリカ人とイギリス人ジャーナリストの著作を収集した。(平成29年8月15日~24日に実施。) 最終年度までに上記の研究成果をまとめ、原稿を完成させるため、研究会[脱・ポストコロニアル研究会」のメンバーと研究会を開くとともに(中京大学、平成30年2月)、遠方の大学に勤務しているメンバーにはメールにて意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の計画において、バングラデシュのイスラム(イスラミック)大学教授で英文学者のマムヌール・ラハマン(Mamunur Rahman)との共同研究を継続し、平成29年度に、バングラデシュのイスラム大学とインドのビスバ・バラティ(Visva Bharati)大学で研究会を開催し、バングラデシュやインドの研究者との意見交換を行うことに対しては、正式な研究会までには至らなかったが、3月21日から26日まで、ラハマン教授とともに、Calcutta UniversityのChinmoy Guha教授、Visva Bhatari大学のManahendra Mukhopadhyay教授、Rabindra Bharati大学のJyotsna Chattapadhyay教授とそれぞれ面会し、19・20世紀のイギリスと日本、及びインドにおける近代化言説の文学・文化論的比較研究に関して意見交換をするとともに、資料・情報の提供を受け、また、インド博物館(コルカタ)において資料収集、資料閲覧を行った。 また、日本の植民地関係の歴史資料を幅広く収集・分析することに関しては、8月15日~24日に国立国会図書館(東京)で幅広く収集・分析した。 最終年度までに上記の研究成果をまとめ、原稿を完成させることに関しては、英領インドの研究の方はラハマン教授とともにインド・コルカタにおける調査結果をそれぞれ論文にまとめる作業を行っており、日本の植民地関係については、研究会[脱・ポストコロニアル研究会」のメンバーと研究会を開くとともに(中京大学、平成30年2月)、遠方の大学に勤務しているメンバーにはメールにて意見交換を行い、執筆担当を確認し、研究をまとめる作業に取りかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の研究においてこれまでの研究を継続・発展させるのみならず、取りまとめる作業を行う。具体的には以下のとおりである。 ラハマン教授との共同研究を継続し、これまでの研究成果の報告として、それぞれがA4で10枚程度の報告書を作成し、2018年6月出版予定の大阪大学言語文化研究科『言語文化研究科共同研究プロジェクト2016 ポストコロニアル・フォーメーションズⅧ』で発表する。 また、イギリス植民地に関する研究を継続し、イギリス国内の大英図書館等で資料収集を行う。(平成30年8月に実施予定。) 日本の植民地関係の歴史資料を幅広く収集・分析する。また、平成30年度には、台湾・静宜大学において資料収集と意見交換を行い、日本の植民地政策と旧植民地における近代化と土着性の特徴、及び、それらの関係性を明らかにする。(平成31年3月に実施予定。) 最終年度までに上記の研究成果をまとめ、原稿を完成させるにあたり、研究会[脱・ポストコロニアル研究会」のメンバーが担当個所の原稿を書き、研究代表者が今年度中にまとめる。(2019年度中に渓水社から出版予定。)
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Causes of Carryover |
(理由) 旅費に関しては当初計画ではバングラデシュとインドで研究会を開催する予定であったが、会場を借りて行うような規模には至らなかった。また、日程的にバングラデシュでは開催できなかった。物品費については、探していた書籍が期間内に購入することができなかったので、次年度に持ち越すことになった。人件費・謝金に関して、予定していた研究会が小規模になったことで人件費・謝金を必要としなかった。 (使用計画) 平成30年度は、イギリスおよび台湾で調査旅行を予定しており、平成29年度の残金の一部をそのための旅費、会場費等に充てる。平成29年度に購入できなかった書籍を、平成30年度中に購入する予定。
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Research Products
(2 results)