2020 Fiscal Year Annual Research Report
Repesentations of Culture by American Expatriates in Europe
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16K02502
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
齊藤 園子 北九州市立大学, 外国語学部, 准教授 (70390466)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 文化的アイデンティティ / 文化概念 / 文化表象 / expatriate / 越境 / 文化の中間者 / グローバル化 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究成果に基づいて関係論文の推敲と投稿作業を進めるとともに、国内の学会において研究発表を行った。まず2019年度に行った第8回ヘンリー・ジェイムズ国際学会における口頭発表に基づいて、内容を大幅に修正・拡充して論文を執筆した。長い在欧歴を持つアメリカ出身の作家によるアメリカの国民国家的アイデンティティや文化の構築に関わる著作に着目した研究である。この英語論文は、査読を経て、当該国際学会の論集に掲載されることが決定している。さらに、グローバルに展開されてきた英語版ミュージカル『レ・ミゼラブル』の受容の状況を、本作品の、英米仏を横断する重層的な文化的アイデンティティのあり方に着目して考察する論文を執筆した。当該論文は、査読を経て、日本アメリカ演劇学会の学会誌に掲載されることが決定している。また研究成果の一部を日本英文学会第92回全国大会ウェッブカンファレンスで発表した後、プロシーディングスへの投稿を通じて公開した。当該発表は当初口頭発表を予定していたが、新型コロナウィルス感染症の拡大にともない、対面ではなくウェブ上での意見交換に変更となったものである。渡欧アメリカ人を扱う作品に表れる英語圏文学の伝統とアメリカ文学の関係性に迫ろうとした研究である。合わせて、本研究に関わる未発表の成果の一部について、2021年度に開催予定の日本英文学会第93回全国大会で発表するために応募した。審査の上で発表が決定している。2021年5月にオンラインでの口頭発表が予定されている。ヨーロッパにおける渡欧アメリカ人コミュニティの役割に着目する研究である。
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