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2020 Fiscal Year Research-status Report

19世紀アメリカ国民文化の形成における翻訳の役割

Research Project

Project/Area Number 16K02503
Research InstitutionKanagawa University

Principal Investigator

古屋 耕平  神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (70614882)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2022-03-31
Keywordsアメリカ文学
Outline of Annual Research Achievements

2020年度の研究実績は以下の通りである。
学会発表に関しては、2020年度に予定されていた学会発表やシンポジウムが軒並み中止・延期となり、次年度以降に持ち越しとなった。まず、2020年10月に予定されていた日本英文学会関東支部大会における本研究者が司会発表を務める、アメリカ文学における移動・移民の問題をテーマとするシンポジウムがコロナ感染症の拡大により延期となった。次に、2020年12月に予定されていた日本ナサニエル・ホーソーン協会関西支部大会における、十九世紀アメリカ文学と住まい、家に関するシンポジウム発表がコロナ感染症の拡大により延期となった。
その一方で、2020年日本英文学会関東支部秋季大会では大会委員を務め、オンラインによる学会の運営に携わった。こちらは、目に見えない部分ではあるが、アフターコロナの時代に研究活動を行う上での、知識と技術の習得という面では、大きな成果を得たと言える。
論文等の発表に関しては、昨年度に引き続き、論文の執筆と文献の調査を行ったが、当該年度中に出版されたものとしては、以下の通りである。2021年3月に日本ソロー学会誌『ヘンリー・ソロー研究論集』46号に、「吉川朗子、川津雅江編著『トランスアトランティック・エコロジー――ロマン主義を語り直す』」の書評を発表した。
全体として、コロナによる学会発表の延期によりほぼすべての予定が来年度以降に持ち越しとなり、研究実績としてはやや低調な結果となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

まず2019年度に引き続き、マーガレット・フラーを中心する同時代の女性知識人の翻訳思想についての英語論文の執筆を進めつつ、新たな資料の分析を進めた。また、ハーマン・メルヴィルの作品『ピエール』における移民と多言語の問題について引き続き研究を続けたが、さらに当時のコレラ流行と外国人排斥運動と作品との関連についても新たな研究を進めた。発表に関しては国内で予定されていた発表は二本とも次年度に持ち越しとなり、またプロポーザルを提出予定だった国外の学会もすべて中止となり、発表の機会を持つことができなかった。また、海外の実地調査に関しても全く行うことができず、特に国内外の大学や公立図書館を通じたデータベースの利用が著しく制限されたため、最新の論文の大多数を手に入れることができず、リサーチに関しては大きな課題を残した。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は、2020年度から延期となった国内学会の一つにおいて、ハーマン・メルヴィルの『ピエール』におけるコレラ流行と外国人差別の問題について論じる予定である。同時に、今年度から引き続いて、マーガレット・フラーを中心する同時代の女性知識人の翻訳思想についての英語版の完成を目指す。さらに、延期となっていたもう一つの国内学会においても、ヘンリー・デイビッド・ソローを中心とする、19世紀アメリカ文学における家の思想とナショナリズムの関係について論じる予定である。また2020年度全く行うことのできなかったアメリカの大学図書館における資料収集については、もし可能な状況であれば行いたいが、現実的には様々な制約が予測されるため、入手可能な電子資料を中心に調査を行いつつ論文の執筆を進めることが、次年度の現実的な目標となる。

Causes of Carryover

まず2020年度に、国内で発表が予定されていた学会がすべて中止・延期となり旅費が全く使用されなかった。また、予定していた合衆国の大学及び公立図書館での資料収集の調査旅行もすべてキャンセルとなり、旅費が全く使用されなかった。図書を中心とする必要な物品、その他の支出については、概ね予定通りの購入を行った。
2021年度は、ワクチンの接種が完了し、隔離期間無しでアメリカ合衆国への渡航と帰国が可能な状況になっていれば、2020年度行うことのできなかった調査旅行を行いたい。しかし、年度内に渡航が可能な状況でなければ、オンラインで購入できる資料のみ入手する。また学会発表を行うに際して、手持ちのPCおよび周辺機器で不都合が生じそうなことがあったため、必要に応じてアップデートする。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 「吉川朗子、川津雅江編著『トランスアトランティック・エコロジー――ロマン主義を語り直す』」2021

    • Author(s)
      古屋 耕平
    • Journal Title

      『ヘンリー・ソロー研究論集』

      Volume: 46 Pages: 101-104

URL: 

Published: 2021-12-27  

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