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2016 Fiscal Year Research-status Report

墓地および地所の空間所有の権利に関する研究―ホーソーンの晩年の作品を中心に

Research Project

Project/Area Number 16K02522
Research InstitutionNagano National College of Technology

Principal Investigator

小宮山 真美子  長野工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (30439509)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords19世紀アメリカ文学 / ナサニエル・ホーソーン / 慰撫と弔意儀礼
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、ナサニエル・ホーソーン(Nathaniel Hawthorne)が晩年に取り組んだ未完の作品を中心に、墓地を含めた土地空間の所有の問題、および死者の埋葬を中心とした慰撫と弔意儀礼が持つ意味について考察している。これらのテーマは祖先から子孫へという時間の流れを軸としながら、一方でアメリカとイギリス(ヨーロッパ)という大西洋を横断する空間的な課題でもある。祖先や死者が眠る墓地という空間が、ホーソーン作品の中でどのような意味作用を持つのかを他の作品と比較しながら読み解く。その上で、土地空間を獲得する行為と死者を埋葬する行為が、共同体の成り立ちとアメリカ国家の記憶にどのように結びついているのかについて検証することを目的としている。
平成28年度は地所・家屋の土地空間の権利が、家族および国家の成立にどのように関係するか『アメリカの相続者原稿』などの作品の分析をとおして明らかにする予定であった。妊娠・出産のため5月から9月までは産前・産後休暇を取ったため、結果としては予定していた研究をすべて終わらせることは出来なかった。しかし産休前に埋葬をテーマにした論文"From Private Grief to Public Mourning : Roger Malvin's Unaccomplished Burial"(『長野工業高等専門学校紀要』(50)1-8, 2016年6月)を雑誌論文に出した。また復帰後から『アメリカの相続者原稿』に収録されている「祖先の足跡」および「エサレッジ」の精読と研究を行っている。この研究成果は、「放棄された相続・放置されたロマンス―The American Claimant Manuscriptsにおける時間と空間の移動」というタイトルで、平成29年度日本アメリカ文学会の東京支部で6月に発表を予定している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

妊娠・出産のため5月から9月までは産前・産後休暇を取得ため、結果としては予定していた研究をすべて終わらせることは出来なかった。しかし産休前に埋葬をテーマにした論文"From Private Grief to Public Mourning : Roger Malvin's Unaccomplished Burial"(『長野工業高等専門学校紀要』(50)1-8, 2016年6月)を雑誌論文に出した。また復帰後から『アメリカの相続者原稿』に収録されている「祖先の足跡」および「エサレッジ」の精読と研究を行っている。この研究成果は、「放棄された相続・放置されたロマンス―The American Claimant Manuscriptsにおける時間と空間の移動」というタイトルで、平成29年度日本アメリカ文学会の東京支部で6月に発表を予定している。

Strategy for Future Research Activity

妊娠と出産に伴う産前・産後休暇のせいで、実質的に研究内容に関しては半年から一年分後ろに押している。平成29年度は現在進行中の『アメリカの相続者原稿』の作品の分析を進め、研究発表の成果を論文にする予定である。また平成29年度に予定していた、『不老不死の霊薬原稿』の作品分析については、可能な限り進めてゆく。その上で、両作品の研究を通して、祖先や死者を埋葬する儀式や墓地がアメリカ国家にとってどのような意味を持つのかを、大西洋横断的な視点も取り入れて分析してゆきたい。

Causes of Carryover

次年度使用額が0より大きくなってしまった理由は以下の二点である。
(1)妊娠・出産に伴う産前・産後休暇の期間に予定していた研究を進められなかったため。
(2)またそれにより、日本国内および海外への出張が難しくなったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度使用額については、今後、研究のための旅費、書籍の購入、英語論文の原稿校閲謝金として使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] From Private Grief to Public Mourning : Roger Malvin's Unaccomplished Burial2016

    • Author(s)
      Mamiko KOMIYAMA
    • Journal Title

      『長野工業高等専門学校紀要』

      Volume: 50 Pages: 1-8

    • Open Access

URL: 

Published: 2018-01-16  

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