2017 Fiscal Year Research-status Report
国際ペンクラブと世界文学史の相関――日中印外交と英連邦史、欧州史
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16K02607
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
目野 由希 国士舘大学, 体育学部, 准教授 (20338289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 毅 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20199285)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日印交流史 / 国際ペンクラブ / 日本ペンクラブ / インドペンクラブ / 神智学協会 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年には、共同研究者であるモハンマド・モインウッディン阪大助教と岡和田晃の2名によるデリー資料調査出張を依頼し、新しい資料を入手できた。彼らはこの出張の際、2017年の日印友好交流年記念事業として開催されたデリー大学・ネール大学合同の学会に参加、講演も行い、予想以上に発展的な成果をえた。 研究代表者は、第7回世界文学・語圏横断ネットワーク研究集会(9月24日、同志社大学今出川キャンパス良心館305教室)において、「1954年ロンドンにおける亡命ペン作家作品集刊行に至るまでの国際ペンクラブ・ロンドン本部と欧州史」という考察を口頭発表してきた。ここで、第二次世界大戦後の国際連合やUNESCO、国際連合難民高等弁務官事務所の成立に際して、1930年代末から1950年までの国際ペンクラブと国際連盟との人的交流が大きな役割を果していた点を資料から論証した。これらの成果発表、また2017年2月(前年度)の江口真規のロンドン出張成果発表を、2017年11月に研究会を開催して行った。 ロンドン出張で江口が複写・書写してきた資料のうち、フランス語分については翻訳家に翻訳業務を発注。翻訳結果の一部は2017年度末に提出された。残部の翻訳と料金支払いは2018年度となった。 前年度2月の江口のロンドン調査は「ほぼ英語、まれにフランス語」で公文書や書簡を書いているベンガル知識人スディンドラナート・ゴーシュに関するものであった。11月の研究会では、ベンガル語と英語のわかる研究者をロンドン派遣して、さらに調査してはどうかという意見が出た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
モハンマド・モインウッディンおよび岡和田晃の共同研究者2名のデリー史資料調査出張の日程が、ちょうど日印友好交流年のイベントであるデリー大学・ネール大学の日印文学研究のカンファレンスの9月16日前後と重なった。そのため、彼らはここに参加でき、在インド日本大使館書記官や国際交流基金職員、デリー大学教員や大学院生たちと、学術交流を行えた。さらに彼らから、デリーでの調査のためのツテを得られるなど、相互に有益な関係を構築できた。このことで、本共同研究がインドのジャパノロジストたちに関心を持たれ、有意義な対インド文化・学術発信を果たす結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
「英語だけではなく、ベンガル語もわかる研究者にロンドン調査を依頼し、2012年までに入手していた新資料のクロスチェックの最終段階にはいる」、「成果を今年度中に活字化して発表する」、「シンポジウムを開催して、成果を国民一般に発表する」の三点を行う。
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Causes of Carryover |
経費執行を慎重に行い、節減に努めた結果、最終年度の前年に若干の残金が生じた。特に、翻訳家に外注した史資料翻訳の請求が、年度内に終わらず、年度をまたいだために当該料金支払い分が確定できず、経費を執行しきらずに年度末を迎えた。
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Research Products
(3 results)