2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the intellectual network of young literary writers in the 1930s and 40s-Focusing on Takehiko Fukunaga and Shuichi Kato
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16K02613
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中島 亜紀 (西岡亜紀) 立命館大学, 文学部, 准教授 (70456276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲巣 力 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (30712210)
近藤 圭一 聖徳大学, 言語文化研究所, 准教授 (60306454)
岩津 航 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (60507359)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 比較文学 / 世界文学 / 福永武彦 / 加藤周一 / 池澤夏樹 / 日本文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、1930~40年代の若手文学者の基盤を成す知識や人脈を福永武彦と加藤周一を軸に解明し、彼らを取り巻く知的ネットワークを構築することを目指した。研究代表者の西岡の福永武彦と研究分担者・鷲巣の加藤周一研究を合流させ、1930~40年代の若手文学者の知的地図を全体的・包括的に捉える試みとして、2017~2019年の加藤周一や福永武彦らの生誕・没年行事とも連携しつつ、研究実績を重ねた。 基礎研究としては、西岡は都内の大学、図書館、日仏会館、長崎などでの調査活動、資料収集、テキスト解読、各種学会における最新の研究動向の探査や隣接領域の研究者との情報交換などを継続的に行った。鷲巣は加藤文庫の手稿ノート類の解析とデータベース構築のための分析作業を継続、加藤周一『青春ノート』(全8冊)のアーカイブ化を進めた。 成果報告、社会還元は以下。2016年度には、鷲巣主導での立命館大学における加藤周一文庫開設記念公開講演会及び連続講座の開催、加藤周一研究会への講演者招聘を行った。西岡は上記の運営に協力するほか『年報・福永武彦の世界』第4号に掲載された座談会にて、加藤周一文庫における福永献呈本の一部に言及・公表した。2017年度には、西岡による学会報告1件、講演1件、鷲巣による講演1件、論文2件、2018年度には、西岡による学会報告1件、講演1件、論文執筆2件、鷲巣による図書1冊と論文2件が成った。西岡による学会報告や講演はいずれも生誕、没年を記念する講演やシンポジウムなどの一環である。 2019年度には、2017年度より西岡が責任編集を行うべく企画していたが諸般の事情で刊行が遅れた『年報・福永武彦の世界』第5号を刊行した。座談会、3本の論文、1本の書評、1本の資料紹介含み、本研究の報告書としての役割も兼ねるもので、3月に刊行した。加えて西岡は、論文執筆1件、著書の分担執筆1件を行った。
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