2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K02698
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
猿橋 順子 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (10407695)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 多言語 / 公共空間 / フェスティバル / 言語管理 / 国家 / 異文化 / グローバリゼーション / ディスコース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、代々木公園で開催された6カ所の国フェス(カンボジア、ラオス、ベトナム、台湾、ペルー、アイルランド)で実地調査を行った。実地調査で得られた膨大なデータについて、デジタル化、ソフトウェアを用いた管理を含め、整理方法を検討し整理に着手したところである。 隣接領域(イベントスタディーズ、ナショナリズム研究)にも視野を広げ、先行研究文献にあたり、共通課題を抽出することができた。 事例研究として、以下の4つの視点で国内外の学会で発表を行った。第一に、異国を理解する時に、いかに自国が参照されるかについて司会と出演者の舞台上のやりとりを分析した研究。第二に、開催地の言語である日本語、対象国の国語と民族言語、国際共通語としての英語がどのように用いられているか、国フェス場の言語管理に関する研究。第三に国フェスのホストとゲストの関係性に注目した研究。第四に国フェスの対象となっている国・地域出身の在日外国人に対して行った、フェスティバルの意味についてのインタビュー結果の概観、の4点である。第一から第三の研究課題については国際学会で、第四の研究課題については国内の学会で発表を行い、内外の研究者から有意義なフィードバックを受けることができた。 ニューズレター(国内・国外1誌ずつ)に記事が掲載された。学会誌への公表も二件行った。一件は、異国・異文化を持ち込もうとする営みの中で、どのようなディスコース戦略が行われているかについてミャンマー祭りを事例に分析・考察を行った学術論文(査読付き)が刊行された。もう一方は、あらゆる言語文化背景を持つ聴衆を想定した舞台上の呼びかけ、司会進行について言語管理の視点で分析・考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
膨大なデータをどのように整理するかが、想定していた以上の課題であったが、ソフトウェアを用いて管理、業者に委託しての資料目録の作成、デジタル化などの方針がある程度見えてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度となるため、資料整理を的確に行い、研究成果の公表も行っていく予定である。現段階で国際学会での発表を2件、予定している。
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Causes of Carryover |
データ整理が予定通り進まなかった。データ整理をどのように行うかについての計画は経ったため、次年度にデータ整理、デジタル化、目録の作成を進める。
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Research Products
(6 results)