2020 Fiscal Year Research-status Report
標準語普及期の地方出身作家の言語に見る標準語受容に関する実証的研究
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16K02716
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
小島 聡子 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (70306249)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 近代語 / 標準語 |
Outline of Annual Research Achievements |
今期は、既に入力してあった宮沢賢治の盛岡高等農林学校時代の得業論文について、形態素解析を行い、コーパス化した。この得業論文は、当時の学術論文の形式にならって文語の普通文らしき文体で書かれている。そこで、文語文法と異なる普通文の語法についてまとめた「文法上許容スベキ事項」について、この得業論文にどの程度見られるのかを確認した。但し、論文には出来ていない。 また、既に作成したコーパス(近代の童話作家の作品4人分と佐々木喜善の分)を利用して、童話と教科書との語法の関係についても探索しており、接続詞の分布について分析し論文にまとめた。但し、これは未刊行である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症感染予防対策のため、国内移動も制限され、資料探索などが思うようにできなかったことに加え、大学での遠隔授業の実施のため、特に前期は殆ど研究の時間を取れなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
なるべく早くにテキスト化する作品を決定した上で、現物を入手し、外部業者に発注する。 なお、新型コロナ対策の影響で国内の移動、特に首都圏への移動は制限されている状況なので、なるべくインターネット等で入手できるものを探索する。
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Causes of Carryover |
国内移動の制限等により思うように資料探索が出来ず、資料が入手できなかったため、データ作成の外部委託が出来なかったため。次年度は、なるべく早い段階で資料を入手したうえで仕様を策定してデータ作成を進める予定である。
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