2017 Fiscal Year Research-status Report
空海撰述書を中心とする仏教関連資料の訓読と和訓に関わる研究
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16K02728
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山本 秀人 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (30200835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都宮 啓吾 大阪大谷大学, 文学部, 教授 (40257902)
山本 真吾 白百合女子大学, 文学部, 教授 (70210531)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 空海撰述書 / 仏書 / 漢文訓読 / 高野山 / 三教指帰 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者 山本秀人は、昨年度(平成28年度)に引き続き、高野山大学図書館において「三教指帰注抄」(鎌倉写)の原本調査を2月頃に行う予定であったが、同図書館が前後数ヶ月にわたって閉館中であることを、1月頃になって初めて知ったのが実情である。予め早くから確認しておくべきであったが、抜かっていたことが反省される。 但し、昨年度に引き続き、智積院文献調査(8月30・31日)に参加・実施した。同調査には、研究分担者の宇都宮啓吾(大阪大谷大学)も参加した。宇都宮啓吾は、後掲「学会発表」項に記載した如く、第1回日本宗教文献調査学合同研究集会において「智積院聖教に見える書承ネットワーク」を発表している。そのほか、共同文献調査としては、長年継続されている醍醐寺文献調査(8月17~20日)にも、当科研活動の一環として参加した(昨年度も参加している)。醍醐寺文献調査には、宇都宮啓吾も昨年度に引き続き参加した。 本科研として最終的には(本科研終了後にわたる可能性も含めて)、「三教指帰注抄」については影印に翻刻・注釈を付して公開したい考えである。なお、高野山大学図書館には、これ以外にも「三教指帰」や「三教指帰」の注釈書の写本(または版本)が複数所蔵されており、可能になればそちらの調査(状況により写真撮影も含み得る)も順次行いたい。 もう一人の研究分担者 山本真吾(白百合女子大学)は、都合により今年度も一緒の活動は殆どできなかったが、引き続き中世日本語に関する研究の業績を上げている。また研究協力者として、本年度も浅田健太朗(島根大学)が参画した。 以上の点を踏まえながら、最終年度の平成30年度には、より充実した研究活動としたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」に述べたように、高野山大学図書館での文献閲覧・調査が実施できなかったため、「三教指帰注抄」(鎌倉写)の原本調査による翻刻作業は行えなかったが、最終年度平成30年度においては、原本調査を(可能であれば写真撮影も含めて)是非行いたい。 宇都宮啓吾が主導者の一人となっている智積院の合同文献調査は、平成29年度も、山本秀人も当科研活動の一つとして参加した(2日間1回)。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究実績の概要」にも述べたように、平成28年度からの、高野山大学図書館における「三教指帰注抄」(鎌倉写)の原本調査を引続き実施し、完了を目指す。可能であれば写真撮影、もしくは同図書館所蔵マイクロフィルムによる写真の入手(注文)を行う。これまでの提出書類で述べた通り、本科研として最終的には(本科研終了後にわたる可能性も含めて)、同書については影印に翻刻・注釈を付して公開したい考えである。なお、高野山大学図書館には、これ以外にも「三教指帰」や「三教指帰」の注釈書の写本(または版本)が複数所蔵されており、可能になればそちらの調査も順次行いたい。
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Causes of Carryover |
「研究実績の概要」に述べたように、高野山大学図書館での文献閲覧・調査(写真撮影または写真注文を含む)が実施できなかったために、当該の経費が残ったのが主な理由である。最終年度平成30年度において、それを実施する予定であり、それに使用する計画である。
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Research Products
(10 results)