2017 Fiscal Year Research-status Report
人類学の理論的枠組みを応用した日本語学習者のフィールドワーク教育
Project/Area Number |
16K02823
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
村田 晶子 法政大学, グローバル教育センター, 教授 (60520905)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 泉 法政大学, キャリアデザイン学部, 講師 (30210438) [Withdrawn]
堀口 佐知子 法政大学, その他部局等, 講師 (30514541)
石原 紀子 法政大学, 経営学部, 教授 (90523126)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | フィールドワーク教育 / 異文化理解 / 言語文化教育 / 多文化共生 / 日本語教育 / 外国語教育 / エスノグラフィー / 留学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで人類学の理論と方法論を応用した言語学習におけるフィールドワークの実証的な研究は少なく、人類学と言語文化教育の両方のバックグランドをもつ研究者による体系的な実践研究が強く求められている。こうした課題に対応するために、本研究では言語文化教育とフィールドワーク教育の両面において専門性をもつ研究者が連携し、国内の言語文化教育におけるフィールドワーク教育の実態調査を行っている。本研究の最終的な目的は、国内での留学生と日本人学生のフィールドワークを通じた学びの意義、そして教育上の留意点を明らかにすることにある。 本研究は平成28年度から平成30年度までの3年間にわたり行うもので、本年度(平成29年度)は調査の2年目にあたる。本年度行った研究は次のとおりである。 ①初年度の調査を継続し、留学生と日本の学生が協働で行う国内のフィールドワーク教育の実態調査を行った。 ②上記の調査データの分析を行い、フィールドワーク教育の効果的なデザイン、学びのプロセスの実態、学びの意義を明らかにした。そして、フィールドワーク教育を効果的に行うための教育上の留意点を明らかにした。 ③本研究の研究成果発表として、査読付き論文4件(うち国際共著1件)、学会発表9件(うち招待講演2件、国際学会4件)、そして図書4件が挙げられる。 本年度の研究成果は、日本語教育だけでなく外国語教育、異文化間教育、国際教育などさまざまな分野で幅広く活用することができるものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、フィールドワーク教育のデザイン分析、学習実態調査、学習成果の分析、そして教育への応用に向けた教育上の留意点を明らかにすることができた。 成果発表として、査読付き論文4件(うち国際共著1件)、学会発表9件(うち招待講演2件、国際学会4件)、そして図書4件が挙げられる。本テーマの関連分野の研究者、研究者に調査で得られた知見を発信することができており、本研究課題は順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度(2018年度)は本研究の最終年度となる。これまでの研究の成果を統合し、国内で行われる留学生と日本人学生の協働フィールドワーク教育の意義と教育上の留意点をまとめ、学会発表、学術論文の執筆、図書出版などを通じて研究成果を広く対外的に発信する予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度の調査ではインタビューデータのコーディングについて調査メンバーで調整する必要が生じたため、文字化を外部に委託せずに研究者チームで行った。これによって次年度使用額が生じた。次年度は差額分を研究成果発表の費用として使用する予定である。
|