2018 Fiscal Year Research-status Report
コミュニケーション活動と一体化した新たな文法指導方法の提案
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16K02834
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
永井 典子 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (60261723)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Passive / Grammar instruction / CEFR / CLIL / 意識高揚タスク |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、受動態の指導方法についての研究を行った。日本語を母語とする英語学習者は、日本語に2種類ある受動態をそのまま英語に置き換えて産出する誤用が知られているため、日本語と英語の受動態の違いに気付かせ、そのうえで、正確に英語の受動態を産出できることを目指し、Content and Language Integrated Learning (CLIL) アプローチに基づきさらに授業で課すタスクをCEFRの能力記述文を使用して示す指導方法を考案した。 具体的には、日英の受動態の類似性と差異性について(content)学び、英語を使用した4つのモード(reception, mediation, interaction, production)の言語活動のタスクを提案した。まず、英語の受動態について簡単にまとめた英文を理解する活動(reading for information)を行い、その後、日本語の受動態のデータを観察し、英語の受動態と比較対照し(explaining data)、グループで討議(formal discussion)するタスク、そして最終的にその結果を発表するタスク(addressing audiences)を課す。 この研究成果は、2018年9月6日から8日にポーランド、ポズナン開催されたXV CercleS International Conference 2018で発表し、”Consciousness raising tasks: To develop learners’ reflective attitude toward plurilingualism”と題した論文にまとめ、Springerから出版予定のSelected papers from XV CercleS International Conference 2018に投稿し現在審査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コミュニケーション活動と一体化した文法指導方法で取り上げる文法項目に最適なタスクやプラクティスを考案する上で、新たにCLIL アプローチについての研究や日英語の違いと認知について認知相対論の近年の研究に着目した。受動態については、日英語の類似性と差異性を学習者により意識させることができる教授法やタスクを考案し、学術論文にまとめ、投稿し、現在審査中である。他の文法項目の教育方法の提案については、現在鋭意取り組んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度から30年度までの研究成果を総合し、日本語を母語とする英語学習者を対象としたCEFRの熟達度に沿った目標文法項目をコミュニケーション活動と有機的に関連付けた新たな文法指導方法を考案し、国内外の学会で発表しフィードバックを得る。特に、CLILアプローチを使用し、学習者が日英語の類似性と差異性に自ら気づくタスクを考案する。
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Causes of Carryover |
平成29年度は、研究成果発表が国内だけとなり、一部の経費を平成30年度の計画に充当できたため、次年度使用額が生じた。今年度は、本研究の研究成果を2つの学会で発表するための旅費、及びオランダ、ナイメーヘンで開催されるCLILのセミナーへの参加費、及び旅費に使用する予定である。また、現在審査中の著書を完成させるための会合を共著者と開催する予定なので、その会合費及び旅費に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)