2019 Fiscal Year Research-status Report
Active Learning Based Teaching and an Assessment Tool in an EFL Context
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16K02847
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
呉屋 英樹 琉球大学, 国際地域創造学部, 准教授 (40647343)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 英語のAL型授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では外国語教育におけるAL型授業の実践と、それに伴う課題を整理することを主な目的としている。前年度まではアクティブ・ラーニングに関する理論的基盤の整理と、関連する周辺理論の整理を行い、研究結果を広く発表した。 昨年度は、公立中学校および高等学校に勤務する英語教師らを対象に行ったアンケート調査の分析を行った。アンケートは新学習指導要領が求める「主体的、対話的で深い学び」の授業観と、英語による授業を円滑に行うための課題点についてであったが、質的および量的な分析方法を用いて実際に英語で行うAL型授業を促す指導、特に評価点についての提言を、いくつかの投稿論文を通じて行った。 具体的には、研究論文「計量テキスト分析を通じて見えてくる教授言語の方針に対する英語担当教師の懸念とは」では、英語のAL型授業の展開に関して8つの懸念があることを明らかにした。そして、研究論文「英語を教授言語とする英語教育について:英語による授業が及ぼす日本人英語学習者の認知処理過程への影響とは」では、外国語を使用は特定の外国語学習者の認知的処理に影響を及ぼすことを明らかにした。 また、研究論文「『主体的・対話的』による深い学びとは:英語教育におけるAL型授業の認識調査から見える現状について」では、英語のAL型授業では教師に「深い学び」への認識が欠如していることを明らかにした。 今後は、実際の授業実践の録画データのさらなる分析を通じ「AL型授業のための評価方法」の実践を示しつつ、「ALアプローチ」を汎用的な理論的基盤とする理論的な示唆を模索していきたい。具体的には、英語教授法としてのALアプローチの確立を目指し、授業の検証が可能となるようALアプローチの構成要素とその下位項目の位置付けと記述に取り組み、実際に授業改善で用いられる評価票の作成に取り組みたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年8月20日に第3子が誕生しました。妊娠自体も予想外でしたが、高齢出産ということもあり、配偶者が退院後に 体調を崩し倒れ、緊急入院することになりました。検査の結果、冠動脈乖離での心筋梗塞と診断され、退院後は自宅安 静が続いておりました。このような状況の中、育児と介護および家事に専念せざるを得ず、今年度の研究計画全体に支 障をきたしており、特に8月以降は追加の調査や研究成果の発表ができずにいます。 また新型コロナウイルスの感染拡大のため、様々な学会へ参加できず、研究成果の発表を延期せざるを得ない状況です。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度と同様に、引き続き現在までに分析、発表したデータや、現在分析中の研究を基にして、実際に行われている英語のAL型授業を検証可能とするような評価票の作成に努めたい。昨年度は「主体的、対話的で深い学び」のうち、「深い学び」を生み出す要素について調査することができたが、実際の英語による英語のAL型授業との関係性を探るため、更なる文献調査とアンケート調査、分析を進めていきたい。 同時に、「ALアプローチ」を汎用的な理論的基盤とする理論的、および教育的示唆を、様々な機会において紹介・助言する予定である。 特に、英語教授法としての「AL型授業」導入に際しての問題点や改善点を実際の教育現場に携わる現職の先生方と教育研究会等を通じて共有していきたい。
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Causes of Carryover |
配偶者が高齢出産ということもあり、冠動脈乖離での心筋梗塞で倒れ、退院後は育児と介護および家事に専念せざるを得ず、昨年度の研究計画全体に支障をきたし、特に8月以降は追加の調査や研究成果の発表ができませんでした。また3月に予定していた研究会への参加も渡航自粛で見送ったため、旅費も残りました。幸い予算使用の延長が認められましたので、本年度は追加の調査と分析を行い、学会での発表と論文の投稿を行いたいと思います。
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